いつか共に...(土方歳三) 1 ページ23
雛月のえるさん二度目のリクエストありがとうございました！今回は少しシリアス気味になってます。それと廓言葉をきちんと知らないのに使っております...(^_^;)すみません。それでは...
「うちが悪うございました！お許しください！」
「髪を切るのだけは勘弁してください！お座敷にでらんよぉなります…」
座敷に咽び泣く声が響く。芹沢の無理な注文に応えられなかった二人の芸子たちが平伏し、それを新選組の隊士は息を詰めて見つめている。
「芹沢さん！酒の席ではありませんか！」
近藤は芹沢を宥めようとするが、お前が首を差し出すか？と言われ言葉をのみ、歯を食いしばる。泣き声が次第に大きくなる。芹沢が刀を抜く。
その時。
「何事どすの？」
障子が開き、一人の遊女が入ってくる。
彼女は無言で芹沢と、狂ったように泣いている女たちを見て状況を把握したようだ。彼女は二人の芸子と芹沢の間に入る。
「うちのものが何か御迷惑をおかけしたようで、申し訳ありまへん。罰ならうちが受けましょう。」
と芹沢に頭を下げた。
「吉野姉はん、あきまへん！…そないなこと…」
芸子たちは泣きながら彼女をとめる。
「妹分のあんたらの不始末はうちの咎。二人はお下がり。」
ぴしゃと言い放ち、芹沢に向き直る。
「大した女だ。俺は酔っているため首がとばない保証はできんが、悪く思うなよ。」
芹沢がくっくっと笑い近づく。
「姉はん！姉はん！」
芸子たちの悲痛の叫びを断つように凛とした声がはいる。
「芹沢さん、俺がやる。」
その場にいた者全員が声のした方をむく。
「トシ！！」
近藤の声を無視し、土方は吉野の傍に行き、その肩に手をおか、顔をのぞき込んだ。
二人の双眸がかち合った時、土方は一瞬だけ軽く目を見開く。こんなに美しい女は今まで見たことがなかった。彼女の深い茶色の瞳は迷いも恐れもなく澄み切っていて...
「すまねぇ...動くなよ...」
こぼれた言葉。
ストン、ストン...簪が畳の上に転がる。土方は刀を抜きその髪に刃を当てた。鈍い音がしたあと、さらさらと黒髪が舞い、畳の上に模様を描く。
誰もが無言だった。
芹沢もさえも吉野の潔さに感銘を受けたのか、しばらくの間何も言わずそれから短く下がれといって宴会を再開させた。
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雛月のえる(プロフ) - いえいえw書いて貰うのに急かすのは性に合いませんのでw先に斎藤ようこちゃんさんのリクを優先しても構いませんので!!更新頑張れー (2015年1月13日 15時) (
レス) id: b493613181 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 私の方こそありがとうございます〜。いつも楽しみです。♪ (2015年1月13日 8時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
リリーラテ(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» そう言って頂けて嬉しいです！コメントいつもありがとうございます♪ (2015年1月13日 8時) (レス) id: 08492bea53 (このIDを非表示/違反報告)
リリーラテ(プロフ) - 雛月のえるさん» ありがとうございます！どのくらいお時間いただくことになるか分かりませんが、よろしくお願いします！m(_ _)m (2015年1月13日 8時) (レス) id: 08492bea53 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 斎藤さん最高です。 (2015年1月13日 8時) (携帯から) (レス) id: 29bc6add98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリーラテ | 作成日時：2014年10月9日 19時
