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「……は?」

開かない。

「夢なのに……」

―なんで開かないの。

もう1度押した。

緑色の扉は、びくともしない。

「どうしてよ、」

―開いて、開いて。

早く、この世界から覚めたいの

私の夢なら、私の思い通りにできるでしょ…

あれ、そんなはずない?

あれあれ、どっちだっけ・?。

私の夢まで、私を認めないの?

さっと扉から手を離すと、

ガシャっ

「え?」

金属が重なり合う音がした。

見ると、そこには寂れた鍵穴と金色の鍵があった。

「これか」

この鍵を今まで開けなかったから、この扉は開かなかったんだ。


―じゃあ、これを使えば。


世界も、現実も、理想も、私も…関係なく夢を壊せるかな?


カシャ、ギィィイイイ…


「開いた!!」


ぱっと顔を綻ばせた。





……はず、だった。





「………………………………あ、」



私の視界に広がったのは、



「なんなのよ、ここ……」



サバンナにありそうな大自然



「ここは、どうなってんのよ!?」



シカや、シマウマ。ゾウやキリン、


反対側にはそれを狙うライオン達。


「なんなのよ、一体……」

いくら夢でも、

中世期の街の扉の向こうに、サバンナの大自然なんて馬鹿けてる。

「おかしい、こんなの絶対におかしい!」

―訳が分からない…

私の夢って、こんなのだっけ?

サバンナの大自然なんて求めてたっけ?

ただ、私は早く夢から覚めたいだけなのに。

「あーもう!」

そう叫んだとき、1匹のトラがこちらを振り向いた。

「え」

トラが1匹、全速力でこちらに向かって走ってきた。

それに続いて、何匹かの仲間も一緒に走ってくる。

「わっ」

―殺される!

ドアを急いで閉めて、鍵をかけた。

安心して一息着いたとき

「わっ!」

扉の向こうから、金属製の扉を爪で引っ掻く音が聞こえてきた。

きっと、さっきのトラだ。

呻き声なんて上げていると

扉に向かって体当たりもし始めた。

「やだ、怖い……」

―なるべく早くここから逃げた方がいい。

そして私は、反対側に向かって走り出した。

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菜波(プロフ) - 初めてオリジナル見ました!とっても面白いです(^^)d更新頑張ってください!! (2013年5月27日 20時) (レス) id: 581295fc3e (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶姫(プロフ) - 面白いっす!!自分だったらきっとここまで書かないでしょうw (2013年5月24日 20時) (レス) id: 6b7ce34b11 (このIDを非表示/違反報告)
*りぃむ*@Natsumi(プロフ) - 凄いです、とても面白いです(´`*)ここまで良くかけると尊敬しますwこれからも頑張ってください、続き楽しみに待ってます* (2013年5月23日 23時) (携帯から) (レス) id: 5bbbbd63fc (このIDを非表示/違反報告)
メイプル・コルグエフ(プロフ) - オリジナルでここまで書けるなんて凄いです!がんばってください!! (2013年5月23日 18時) (レス) id: 6725dd056b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:cry | 作成日時:2013年4月8日 22時

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