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「いたいた、こっち!」
学校に入ると、聞き覚えのある声が私の耳を擽った。
「あ、リグオミ…さん」
「ははっ、さん付けしなくていいよ」
「は、はい、すみません…」
「敬語も無しで頼めるかな?これから一緒に生活していくんだから、気なんて使わなくていいよ」
「あ…うん、分かったっ」
「じゃあ、教室行こうか」
ニコッと笑う彼につられて、私も一緒に笑った。
教室へ歩く彼の後ろをついて行きながら、きょろきょろと辺りを見回す。
靴箱や廊下、トイレや階段など、どこをとっても至って普通の学校だった。
ーもしかして…この世界って、私が前いた世界とあんま変わんないんじゃないかな。
なんとなくだけど、そんな気がした。
「ねぇ、私って何組なの?」
「C-3組。あー…あと、教室行くまでにAの奴らが何か言ってくると思うけど、気にしなくていいからね」
「へ、?あぁ…うん」
多少疑問は感じたものの、とりあえず返事はしておいた。
それからしばらく歩き、階段を過ぎると
「あれ、あの子新入生?」
そんな声が耳に届いて、ふと声がした方へ振り返る。
「えっマジ!?ちょ、どれどれ」
「あの子じゃね?」
ある教室の窓から顔を出して、次々に男子生徒が騒ぎだした。
教室の上を見ると、「A-1」と書いてある。
リグオミが言っていたのは、きっとこの人達のことだったんだろう。
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菜波(プロフ) - 初めてオリジナル見ました!とっても面白いです(^^)d更新頑張ってください!! (2013年5月27日 20時) (レス) id: 581295fc3e (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶姫(プロフ) - 面白いっす!!自分だったらきっとここまで書かないでしょうw (2013年5月24日 20時) (レス) id: 6b7ce34b11 (このIDを非表示/違反報告)
*りぃむ*@Natsumi(プロフ) - 凄いです、とても面白いです(´`*)ここまで良くかけると尊敬しますwこれからも頑張ってください、続き楽しみに待ってます* (2013年5月23日 23時) (携帯から) (レス) id: 5bbbbd63fc (このIDを非表示/違反報告)
メイプル・コルグエフ(プロフ) - オリジナルでここまで書けるなんて凄いです!がんばってください!! (2013年5月23日 18時) (レス) id: 6725dd056b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:cry | 作成日時:2013年4月8日 22時