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今週もまた、少し警戒しながら
いつもとは違う改札をくぐる。
ただ私の考えなど
廉にはお見通しだったようで
呆気なくその腕に捕まってしまう。
廉「…なぁ待って！」
当分聞いていなかったような気もする
その高くて透き通るような
空気を貫く綺麗な声。
もう合わせる顔などなかった。
廉「なんで避けるん」
「…ごめん」
それだけ呟いて
廉の顔も見ずに立ち去ろうとする。
廉「なぁまだ話終わってへんって」
「別に私は話すことなんてない」
廉「…A、なんかあった？」
触れられた手首が
酷く熱を帯びる。
その優しさが、どうしようもなく
辛く感じてしまう。
「ごめん、もう会えない」
廉「…ここじゃあれやから場所移動しよっか」
そうやって丸め込まれて
連れて行かれたのはいつもの居酒屋。
それが妙に安心して
もう拒むことなどやめてしまった。
廉「で？」
「…ん？」
廉「もう会えへんってどういうこと？」
下唇を噛み締めて俯く。
不安を抑え込むようにして
なんとか深呼吸を繰り返す。
「…私ね、もう苦しめたくないんだ」
廉「彼氏？」
「うん」
廉「…」
「廉と会うとね、辛そうな顔させちゃうの」
酷く冷めた視線が
容赦なく突き刺さるのを感じる。
廉「お前の気持ちは？」
「え？」
廉「彼氏の気持ちとか、そんなん知らんどうでもいい。
でも、お前がほんまにもう会いたくないって言うなら、もう会うつもりはないけど」
自分の気持ちなんて、
考えるだけ無駄だよ。
だって結局私は紫耀が好きで、
裏切りたくないから。
それしか頭にないんだよ。
.
廉「俺さ、今でも多分お前のこと好きやで」
息が止まるような感覚。
真っ直ぐ廉を見つめるけど
とてもからかっているようには
見えなかった。
「そんなの、」
廉「困るって？そりゃそうやんな、彼氏おるもんな。それもなかなかのイケメンの」
その言葉でふと思い出す。
「この前、私が酔っ払って潰れた日…」
気付けばベッドの上にいたけれど
確かに私の記憶の中には廉がいる。
「廉が家まで送ってくれたんだよね？」
廉「…」
「…紫耀に会ったの？」
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みう(プロフ) - umekoさん» コメントありがとうございます^^最初は廉くんオチにする予定だったのでタイトルがそのままになっていました。消させて頂きます。最後までご愛読頂きありがとうございました。 (2020年9月12日 1時) (
レス) id: 3c79c161a1 (このIDを非表示/違反報告)
umeko(プロフ) - はじめまして！楽しく読ませていただきました。そして、私も廉くん落ちだと思っていました…タイトルのRen.Nはなくても良かったんじゃないでしょうか？あとがき2を読まなければモヤモヤしたまんまでしたので、ありがとうございました★ (2020年9月12日 1時) (レス) id: 8cd4616c45 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - みうさん» ありがとうございます。後日また一話から読み返してみようと思います。Ren.Nと書かれていたので永瀬落ちかと思って読んでいたという先入観が邪魔をしてしまったのかなと思います。 (2020年9月11日 18時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - しおりさん» コメントありがとうございます^^ながくなってしまいますので後々あとがきに追記させて頂きますので少々お待ちください。最後までご愛読頂きありがとうございました。 (2020年9月11日 17時) (レス) id: 3c79c161a1 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - lieというのはもしかして「嘘」と「横たわる」の二つの意味を持たせていますか？完結してもなお煮えきらない感じでむず痒いですが、結局のところはどうなのでしょうか？伏線回収や解説も載せて頂けると幸いです。 (2020年9月11日 16時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みう
| 作成日時：2020年8月5日 18時
