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「あちゃ〜……こりゃかなり悪化しちゃってるねぇ」
『やはり，ですか』
行きつけの病院に行き，医者に言われた言葉がこれだった
「もう君の虚弱体質は簡単には治らないよ」
『ですよね，存じております』
クス，っと笑いながらAは髪の毛を耳にかける
「はぁ，君って子は全く……君は赤ん坊の頃コインロッカーに置き去りにされて手術をした時も全く泣かなかったし…とんだ肝だよ」
『ははは……生まれた時から本当にありがとうございます』
ぶっちゃけアレ，初めて知ったのが中学1年生の頃だったわ。まさか生まれてから間もない頃にはとっくに命の危険にさらされたことがあったとは……
「まぁね，君はまだ助かる希望はある。延命治療があるけど，かなり辛いし費用もたくさん必要だ。私はまだ17歳である君はたくさん生きていてほしいと思っているんだ，だけどそれを決めるのは君だからねぇ…」
『そうですね，私苦しいのも痛いのも嫌いですもん』
だったら一段と苦しい延命治療よりも今の生活の方が圧倒的に楽です，と言いながらAは言う
「そっかぁ……まぁ，私は君の命を救うものでもあるけど君に選択肢を与えるものでもある。止めはしないよ」
『ありがとうございます♪』
「でもこれ1つだけ言っておくよ。雲類鷲ちゃん，君の寿命は前と比べてさらに5年縮んでいる
必ず死ぬと言うわけではないがこれよりも長く生きる確率は非常に低い
その1日1日をどうやって生きているかをちゃんと考えておくことだね」
『………そうですね』
五年縮んだ，って事は残り3年の命か
『(結構縮むもんだな)』
夜の病院の自動ドアを通り，帰路につきながらAは診察書にじっくりと目を通す
『ｹﾞﾎｯｹﾞﾎ！ｺﾞﾎｯ…』
心なしか肺が前よりも更に痛くなってる気がする
自分の寿命がどれほど短いかがよくわかる
『(別に将来大物になりたいとかお金持ちになりたいとかじゃない。ただすべて人生の最後には報われてみたい)』
今までの努力が全て現実になってほしい
『ま，人生そんな甘くないだろうけど』
乾いた笑を出しながらAはスクリーンの時計を見る
『(げっ，もうそろバイトに行かないとやばい)』
バイト先の先輩，田中に怒られるのだけは勘弁
そう思いながらAは髪の毛を靡かせながら小走りでスクランブル交差点を抜けた
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氷菜(プロフ) - もう。ほんとに…好きです。 (2022年6月28日 22時) (
レス) @page45 id: 8b044b97dc (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - とっても読みたかった感じの作品で一気に読んでしまいました。無理のないように、更新頑張ってください。更新楽しみに待ってます。 (2022年6月7日 17時) (レス) @page3 id: ddf2d23ccd (このIDを非表示/違反報告)
珀琥(プロフ) - 一気に読める素敵な作品でした!こういうタイプの夢主ちゃんの小説読むのすごい好きです。更新大変かとは思いますが、頑張ってください!応援してます! (2022年5月23日 23時) (レス) @page34 id: 8db741d522 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨曇り侑 | 作成日時：2022年4月18日 21時
