don't love28 ページ29
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貴「………んっ」
体が跳ねるような感覚がして
目を覚ました。
フカフカと布団が身を包んでいる。
柔らかく香るこの匂い……
貴「!」
驚いて体を起こした。
貴「あっ…」
ヒ、ヒナミちゃん…
唖然として呟く。
ヒナミちゃんは小さく身動ぎをして目を覚ました。
ヒ「ん〜……………」
貴「あ、わ。ごめん…起こしちゃった?」
ヒ「ううん…おはよう」
貴「お、おはよう」
まだ眠たいよ〜、と私の腰回りに抱きつく。
寝癖のついた髪をとかしながら、その頭を優しく撫でた。
ヒ「お姉ちゃんは寝癖つかないんだね」
貴「うん?」
ヒ「お姉ちゃんの綺麗な髪、羨ましいなあって」
懐かしいものを見るような目で、
ヒナミちゃんは私の髪を見つめた。
貴「……ヒナミちゃん?」
私は撫でる手を止め、ヒナミちゃんの背中に手を回そうとした時
ヒ「お姉ちゃん」
腰に回る腕の力が強くなった。
ヒ「ヒナミね、寂しいの」
本当は昨日、お兄ちゃんにお姉ちゃんを返すように言われたんだけど、
また置いてきぼりにされちゃう気がして、無理言って連れてきちゃったの
そう悲しそうに呟く彼女。
影を帯びるその表情に、
私はどうしていいか分からなかった。
ヒ「お姉ちゃんはお兄ちゃんが嫌なんだよね?」
貴「………っ、」
ヒ「だったら、ヒナミと一緒にいて。
ヒナミ、寂しい。寂しいのっ……」
有無を言わせない空気。
圧力。
私は気圧されて________
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さくら - やば (2019年5月22日 4時) (レス) id: fba2db2f98 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ピエロさんさん» 天使ですか!嬉しいです…寛大な心をお持ちの天使様のために!!!(( (2016年1月24日 8時) (レス) id: 99758c160f (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ルカさん» 有難うございます!闇カネキチはツンデレであることを望みますが…ヤンデレもいい!!!!頑張ります! (2016年1月24日 8時) (レス) id: 99758c160f (このIDを非表示/違反報告)
ピエロさん(プロフ) - 駿浬さんの作品とっても、楽しみです!駿浬さんのペースで頑張って下さい(((o(*゚▽゚*)o))) (2016年1月24日 1時) (レス) id: 2d848995f7 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 闇カネキくんめっちゃ楽しみです!応援しています!!! (2016年1月23日 21時) (レス) id: afde7ff475 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:駿浬 | 作成日時:2015年3月23日 20時