第二十二話 思い出した ページ24
子供の頃ははっきりと覚えていた、前世の記憶。だけど……
…大人になっていくにつれて、古い記憶がどんどん捨てられていくように消えていった
心の傷も治ってきちゃって、あんなことなんか無かったんだって思うようになった
私は現実主義者だったから、能力なんてただの夢だってそう思った
それなのに
私は死んだ。大好きだった父が死んでしまって、母と心中をしたんだ
蛇が聞いてきた。生きたいかと。私は生きたくないと答えた
私たちが心中をした理由は、父のことを忘れて幸せになりたくないからだった
私も同じ。大切なことを忘れて一人大人になって幸せになるなんて嫌だ
そう答えたら、今度は蛇がこう聞いてきた
___忘れないなら生きていても良いのかと___
『……もちろん』
私は笑ってそう答えた。だってそうでしょ?忘れることがないなんて最高じゃん
私は今までのこと、これからのこと、何も忘れたくなんか無いんだ
___じゃあ、目を浮かべる能力をあげるよ___
気づいたら蛇は消えていて、私は病院にいた。不自然なほどの無傷
* * *
それから数日後にカノたちと会って、全てを思い出した
嫌なこと
辛かったこと
苦しかったこと
弱かったこと
泣きたかったこと
死にたかったこと
憎かったこと
愛されたかったこと
全部全部思い出してしまった
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レモン(プロフ) - ハナさん» が、頑張ります!! (2016年3月16日 19時) (レス) id: cb71316216 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - れいなんさん» わわ!更新なるべく頑張ります! (2016年3月16日 19時) (レス) id: cb71316216 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - 頑張って! (2016年3月16日 16時) (レス) id: 8cb2900e48 (このIDを非表示/違反報告)
れいなん - 更新待ってます、頑張ってください! (2016年3月16日 8時) (レス) id: c2a9a9ead3 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - みんと。さん» まず変わっていたことにすら気付いてなかった私です。IDなんてあんまり見ないです (2016年3月2日 5時) (レス) id: cb71316216 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レモン | 作者ホームページ:http://lemonlove
作成日時:2016年1月30日 10時