【おそ松さん】片想い【BL】

片想い9「一輪の花」 ページ9

「あはは…なんかすっきりしちゃった。諦めがついたのかもね」

「……」


うつ向くカラ松兄さん


きっと気持ちに答えられなくて申し訳ない気持ちでいっぱいなんだね


「そんな顔しないでよ。恋なんてこういうものだよ。ありがとねカラ松兄さん」


僕が部屋を出るとそこにはおそ松兄さんが立っていた

口を抑えて立っていた


激しく咳をしているらしいけど、抑えててその声は漏れていない


おそ松兄さんは今の会話を聞いていた…？


「あ…トド松……」


顔をあげたおそ松兄さんの手のひらには、たくさんの花びらが握られていた

青色に染まった花だ


「おそ松兄さん…？なにやってんの…？ていうかその花口から出して……」


誤魔化すように笑ったおそ松兄さんの口の中には一輪の花があった

そう、それは青色の花。カラ松兄さんの色


「は、はは……」


おそ松兄さんはもう一度嬉しそうに、でも悲しそう笑って、走り出した


「待ってよ！！おそ松兄さん！！！」


ずるい、ずるいよ兄さん…！

そうやって逃げてずるいよ。おそ松兄さんの恋は結ばれるのに……


* * *


「なんだよ、あいつ！どんだけのドライモンスターだよ！あーむかつく…」

「ねぇ、花瓶渡されたんだけど……」


さきほど飾っていた赤、青、紫の花だ


そういえば何か花には触っちゃ駄目とか言われてたっけ？


あ、そうだ


「ねぇ、一松」

「あ、チョロ松兄さんも同じこと考えた？」


悪役みたいにニヤリと笑った

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