泡沫

４人目 ページ6

あれは私がまだお兄ちゃんと住んでいた時だったな。２人で散歩してたら妖に追いかけられてはぐれちゃったんだ。こんなこともあろうかと、待ち合わせ場所を決めていた。でも幼い私には怖かった。









貴「うえーん。お兄ちゃんどこ？」
気がついたら妖の気配がするお屋敷の前にいた。
？「あらあら、どうしたの？」
優しい女の人の声がした。顔を上げると、笑顔の素敵な女の人が私に話しかけていた。
貴「ひっく、怖いのに追いかけられて、お兄ちゃんとはぐれちゃった。約束した場所もどう行けばいいかわからないの」
？「あらあ。じゃあ、お姉さんが一緒に行ってあげるわ。約束したのはどんな場所？」
貴「えっとね、神社の中の山吹がたくさんのところ」
？「若菜様、どうかしましたか？」
貴「ふにゃっ(涙」
いきなり女の人に首が浮いている人が話しかけた。
若「この子がお兄さんとはぐれちゃったらしいの。約束した場所がリクオたちが向かったほうだから連れていってあげようと思ってね」
？「１人でですか？私もついていきますよ」
若「どうせ鯉伴さんにも会うので大丈夫ですよ。この子、妖怪が怖いみたいですし」
貴(プルプル
？「そうみたいですね。ではお気をつけて」

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