395話 キレる ページ17
-黒子side-
A「ほら敦！根武谷とやった時に松下先輩に言われたろ？殺す気でいけって。」
紫原「分かってるし。」
A「大我と大輝、攻めれる時はすぐいけよ。」
火神・青峰「おう！」
A「っしゃお前ら。勝つぞ！」
二人が入ると一気に雰囲気が変わりました。
辛くて、きつくてでも強敵とできる楽しい試合だったのが一気に明るくなりました。
Aさんはよく「俺一人の本気でいいなら」と言っていました。
当時はどういう意味かよく分からなかったのですが、湊さんと二人でプレーしているところを見てやっと言葉の意味を理解しました。
2人で1人。その言葉が一番似合うのは砂白兄妹ですね。
Aさんからの助言を受けた紫原くんはついにシルバーを止めました。
それに一気に会場が盛り上がります。
赤司「笑ってる…？」
黒子「はい。おそらく、今まで無意識のうちに全力を出すことを避けていた紫原くんが心置きなく全力を出せてるからですかね。…似てます。強敵と戦うことを心から楽しむ火神くんに。」
シルバーの上からダンクをすると紫原くんはAさんと湊さんの2人に頭を撫でられ、どこか恥ずかしそうな顔を見せました。
でも次の瞬間、シュートをしようとした紫原くんにシルバーがわざとぶつかるとそのまま体勢を崩して手をつき、鈍い音が聞こえた後に低いうめき声が聞こえてきました。
「レフリータイム！」
火神「ざけんな！わざとやったな！？」
シルバー「知らねーよ。不運としか言いようねぇだろ？だが結局勝負ってのは最後まで立ってたもんの勝ちなんだよ！」
コートの中でみんなが揉めているのを見ていると景虎さんから交代するように言われました。
そしてそれは僕だけじゃなくて赤司くんも湊さんと交代するみたいです。
紫原「あのカス…ひねりつぶしてやるよ！」
黒子「無茶はダメです。紫原くん。交代してください。」
紫原「だから俺がやるって！」
黒子「大丈夫。キレてるのは僕も一緒です。絶対勝ちますから。」
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作者名：雪 | 作成日時：2020年3月21日 2時
