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11話 途中まで彩SIDE ページ5

私はどう反論していいのかわからなくなって、小声で呟いた。

「でも女の子の全部が、そういうわけじゃないから」

若武が長い脚を回して自転車に跨りながら、チラッと私を見る。

「いくら言ったって、わかりゃしねーよ。立花も、どうせ女なんだから」

私は、胸がズキンとした。

突然、仲間外れにされたような気がしたのだった。

ここでこんな風に扱われるなんて、思ってもみなかった。

何よりここには桜田さんだっているのに、桜田さんは何も言われてないのも嫌だった。

悔しくて泣きだしたい気分だったけれど、でもそんなことしたら余計に私だけ女だからって言われるに決まってる。

私は、目一杯自分を抑えながら言った。

「私は女だけど、でも私は、」

そう言いながら、今朝からさっきまでの長い長い悪戦苦闘のことを思い出した。

自分が探偵事務所のために使ったたくさんの時間と、その成果のことを。

そこから私は自信を引きだし、若武に向かって宣言した。

「私は、仲間なんだから」

すると桜田さんが、ふっと笑った。

今まで見たことない、冷たい笑みだった。

『仲間、ねえ…。そう思いたいなら、それに相応しい考えと行動をすることね』

私は、桜田さんが何を言っているのか分からなかった。

その時、後ろでキイッとブレーキの音がして、小塚君の声が響いたんだ。

「遅れてごめん。立花、できた?」

私はまだ若武を見つめたまま、その顔にぶつけるように言った。

「ええ、もちろん。あのページを切りとったのは、子どもを誘.拐した犯人で、そいつはあそこから被害者に出す脅.迫状を作ったみたい」

※※※
ASIDE

その後、私たちはひとまず特別クラスの教室に移動した。

そして、小塚君と立花さんの話を聞いた。

「でも名前のところだけが、確信が持てないんだ。[加藤]は、間違いないと思うけれど、[行利]か[利行]か迷ってる」

立花さんが説明を終えると、皆は、一斉に大きな息をついた。

昨晩、私の家でも手紙を再現したため、私と黒木くんは内容を知っていた。

ただ、立花さんと同じく名前だけ二通り出来てしまう。

黒木君はその二通りで当たってみると言っていたが、かなりの時間が必要だろう。

1番初めに口を開いたのは、若武君だった。

「ほら、やっぱり大事件だったじゃないか」

うれしそうに言って若武君は、それまで寄り掛かっていた黒板に向き直り、チョークを持って、[子ども誘.拐事件]と書いた。

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きょっちー(プロフ) - レイさん» コメントありがとうございます!惚れましたなんてそんな(///∇///)ありがとうございます!これからも読んでくださいね〜 (2019年8月8日 19時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 甘納豆さん» 返信遅くなってごめんなさい!ありがとうございます。これからも頑張っていきます! (2019年8月8日 19時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
レイ - きょっちーさん» この小説を読んだ瞬間貴女に惚れました←w 更新頑張って下さい! (2019年8月8日 18時) (レス) id: fd2024614f (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください!楽しみに待ってます! (2019年8月7日 20時) (レス) id: a4b65807ec (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - ちーさん» コメントありがとうございます!頑張っていくので、待ってて下さいね♪ (2019年8月6日 12時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きょっちー | 作成日時:2019年7月24日 15時

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