警察官でした。13

632話 ページ38

『あっはははっ！マジで最高っ、よく思いつくわね！』

私につられてクラスメイトたちが笑い、佐田さんは怒りのあまり真っ赤になっていた。

私の笑いがようやく収まったのは、授業が始まる直前だった。

※※※

その日の放課後、秀明に着くと一つのニュースが話題になっていた。

和臣が、サッカーチームKZから除名されたというものだ。

もちろんマネージャーである私は、その件に関しては詳しく知っている。

昨日、チームではメンバーの入れ替えがあり、和臣はポジションのことで監督に文句をつけた。

怒った監督に出場停止を言い渡され、さらに逆ギレしてこう言った。

【そのくらいなら、もう無期限出場停止か、いっそ除名で結構です】

で、ただでさえ怒っていた監督は、希望通りにしてやろうということで無期限出場停止、かつ除名処分になった。

和臣の名前はKZの名簿から消され、今までの試合で建てた記録もすべて抹消され、本人は退団させられた。

そしてそれが今日、正式に発表されたようだ。

こんな事態になったのは、さっきの通り和臣のポジションチェンジが原因。

和臣は今までピッチでトップ下にいた。

それが昨日、サイドハーフに変更になったのが理由。

この除名騒ぎに関して、和彦は唖然、和典は激怒、私と貴和はあきれ気味。

美門に関してはかなり微妙で、そもそも和臣がサイドハーフに移動になったのは、トップ下に美門を入れようということになったから。

和臣があんなことを言った理由はなんとなく察してるけど、これからどうするつもりなのかしら。

※※※

次の日の放課後、和臣から連絡が入った。

[今日、休み時間にカフェテリアに集合]

送信者はKZメンバーと美門。

何か事件なのか、まったく別のことなのか･･･。

スマホを開いたついでに、何となく学校裏サイトに入ってみる。

中には美門と私の誹謗中傷。

美門は昨日のことで、私は爆笑したからってところね。

ずいぶんとお暇なようで。

※※※

休み時間に和典たちとカフェテリアに行き、いつも通りの席に座った。

最後に立花さんが入ってくる。

「そろったな」

そう言って和臣が立ち上がる。

その顔は、いつになく真剣。

「今日、集合をかけたのは、言っておきたいことがあったからだ。もう聞いたと思うが、オレは、KZを除名になった」

私や貴和たちは現場にいたしね。

「それで探偵チームKZからも、身を引きたいと思う」

はぁ？

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