622話途中まで貴和Side ページ28
『貴和？行かないの』
「ごめん、先に出てて」
Aはうなずき、ドアをくぐった。
オレは片手で顔を覆い、思わずしゃがみこんでしまう。
･･･あれは反則。
集合時間のためにも、この熱い顔を早く何とかしないと。
※※※
ASide
病院の裏口には全員が集合していた。
「連絡は、携帯で取り合う。着信音は消して、一番地味なイルミネーションに直せ」
設定を終えると、和典と美門が私を見ていた。
『何よ』
「いや、おまえがその手のカッコ、珍しいと思ってな」
『もしもの準備よ』
「さすがだね。大学生くらいに見える」
『ならよかったわ』
「ごめん嘘。40代くらい」
美門にチョークスリーパーをかけていると、和臣があきれたように言った。
「おまえら、またやってるのか。今から指示出すからな。
撮影はオレと黒木、Aと上杉だ。
部屋に飛びこんだら、即、写す。
参考までに、これが人工呼吸器」
和臣が、自分の携帯に保存してあった映像を出して見せる。
横に長い長方形で、前面にはモニターとスイッチ、数字を表示する窓があり、いく本かの細い管がついていた。
「いろんな機種があるけれど、だいたいこんな形。
酸素濃度調節器を内蔵してて、FiO₂と書かれている窓に酸素濃度が表示されている。
この数値と院長を一緒に写せば、完璧だ。
4人のうちの誰かがやられても、絶対に手を止めるな。
とにかく証拠を確保するんだ。
美門は連絡係としてここに待機。
アーヤは補佐だ、一緒に来い」
和典が自分の携帯電話の調整を終え、和臣を見た。
「オレが連絡係するから、美門を連れてけよ。きっと役に立つ」
和典と美門の目が合い、そこに微笑みが結ばれる。
何を企んでいるのやら。
「じゃ、上杉、ドア頼む」
和臣が言い、和典が万能キ―オープンで裏口のドアを開けた。
「開いたぜ」
和典に言われて、まず和臣が中に踏みこみ、私たちがその後に続いた。
時間は、まだ10時前だった。
「お、これがあったんだっけ」
和臣が、エレベーターの脇の壁に掲示されていた館内図の前で足を止める。
「上杉、ちょっと来い」
指で和典を呼び寄せ、その肩を抱きながら館内図の方に体を向けさせた。
視線で、エレベーターの上部の停止位置を示すランプを指す。
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きょっちー(プロフ) - 翡翠さん» もちろんです！今は少し忙しいので遅くはなってしまいますが、番外編の方にコメントしていただければ、喜んで書かせていただきます！これからもよろしくお願いしますね (2020年8月22日 18時) (
レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 久しぶりに書かせていただきます。しばらく見ていなかったのですが、更新されていて一気に見てしまいました。また仲良くしてくださいますか？無理のない範囲でいいので、コメントやリクエストに答えてくれると嬉しいです。よろしくお願いいたします。 (2020年8月22日 18時) (レス) id: f43e9245c3 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 天愛さん» コメントありがとうございます！テスト等の都合でお休みはもらっても、やめることはありません。むしろ駄作者もこれどこまで続くんだろうと、先が見えてない状態なので…。なので安心して、これからを楽しみにしていただけたら嬉しいです！ (2020年8月11日 15時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
天愛 - 早く続きが見たい!!とっても面白いのでやめたりしないでくださいね!更新応援してます!ファイトです! (2020年8月11日 15時) (レス) id: 74d4bab595 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - メロンパンさん» コメントありがとうございます！面白いと言ってもらえる度、駄作者のモチベーションは上がっていきます。これからも、楽しんで頂けるよう頑張っていきます！ (2020年8月8日 22時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きょっちー | 作成日時：2020年8月6日 22時
