621話途中から貴和Side ページ27
和臣は、私たちの方を振り返りながら話していたけれど、その顔は次第に活気を帯び、目には、緊張の交じったきらめきが浮かび上がった。
「じゃ10時に、この間の裏口に集合だ。いいな」
そう言って電源を切り、和臣はそれを後ろポケットに押しこみながら勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
さっきの口ぶりから、もしかして･･･。
「院長の回診日は、今日だ」
やっぱり。
「掲示板に張り出されていた病院広報の記載を、美門が覚えてた。
よって今夜から明日の朝にかけて、また1人、殺.されることになる。
犯行は、看護師の10時の見回りがすんでからだ。
オレたちは10時に裏口に集合して、老人専用病棟にひそんで、院長を待つ。
できれば、人工呼吸器の酸素濃度を下げている瞬間をムービーモードで撮影する。
それが無理なら、酸素濃度が落ちている人工呼吸器を写す。
オレと黒木、上杉とAでやる。
小塚は分析してるから、集合をかけない。
美門は連絡係、アーヤは補佐」
「皆、10時に集合できるの？」
貴和が言った。
「秀明の最後の授業って、いつも10時過ぎるだろ。オレやAはフケるからいいけどさ。アーヤなんか、途中で出てきにくいんじゃないのか」
何か勝手にフケることにされてる･･･。
フケるけれどもね。
「オレもフケる」
和臣がきっぱりと言った。
「来られないヤツは、来なくてもいいことにしとこう。10時になったら、集まっている人間だけで潜入する。最悪、オレとAと黒木先生がいれば、なんとかなるだろ」
貴和は肩をすくめた。
「まぁね」
『というか、なんとかさせるけど』
「じゃ、後で」
和臣たちと別れて、私たちは家に戻った。
※※※
貴和Side
そろそろ家を出た方がいい時間。
「A、そろそろ行こう」
部屋の前で呼びかけて、出てきた姿に驚いた。
短めのチューブトップにショートパンツは黒色で、その上にデニムジャケットを着ていた。
Aの色白と胸の谷間、きれいな脚が際立ち、細いウエストが見え隠れしている。
真っ赤なルージュに、ピアスもいくつかつけていて、大学生と言っても通じそうだった。
『どうかしら？これ』
「うん、すごくきれい。けど、どうしたの」
『まぁ、もしものためよ』
そう言って玄関に座ったAは、ピンヒールのショートブーツに足を通した。
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きょっちー(プロフ) - 翡翠さん» もちろんです！今は少し忙しいので遅くはなってしまいますが、番外編の方にコメントしていただければ、喜んで書かせていただきます！これからもよろしくお願いしますね (2020年8月22日 18時) (
レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - 久しぶりに書かせていただきます。しばらく見ていなかったのですが、更新されていて一気に見てしまいました。また仲良くしてくださいますか？無理のない範囲でいいので、コメントやリクエストに答えてくれると嬉しいです。よろしくお願いいたします。 (2020年8月22日 18時) (レス) id: f43e9245c3 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 天愛さん» コメントありがとうございます！テスト等の都合でお休みはもらっても、やめることはありません。むしろ駄作者もこれどこまで続くんだろうと、先が見えてない状態なので…。なので安心して、これからを楽しみにしていただけたら嬉しいです！ (2020年8月11日 15時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
天愛 - 早く続きが見たい!!とっても面白いのでやめたりしないでくださいね!更新応援してます!ファイトです! (2020年8月11日 15時) (レス) id: 74d4bab595 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - メロンパンさん» コメントありがとうございます！面白いと言ってもらえる度、駄作者のモチベーションは上がっていきます。これからも、楽しんで頂けるよう頑張っていきます！ (2020年8月8日 22時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きょっちー | 作成日時：2020年8月6日 22時
