6話 ページ6
「まずは、床に足をつけたら、重量センサーでアウト。それを避けても、赤外線センサーでアウト。さらにそれを避けても、サーモセンサーでアウト。スリーアウトチェンジってか」
ルパンはふざけたように言って、頭の後ろで腕を組んだ。
足を隣のテーブルに乗せていた次元が、めんどくさそうに言った。
「昔、誰かさんが、盗みに失敗しやがったから、必要以上に厳重になっちまったんだろう」
コーヒーを飲む次元に、ルパンは言葉を返す。
「失敗したんじゃねぇよぉ!」
「で、どうすんだ。諦めて観光でもすっか?オレのバイト料で」
「オレ様が今までに諦めたこと、あったっけか?」
「だから、迷惑してんだ」
ルパンは少しパソコンのキーボードを叩き、次元に画面を向けた。
「これ見て、しょお言う?」
画面には一つの石の画像の下に、[CONFIDENTIAL]の文字が出ている。
「ハッカー自慢か?」
「違うって。この石ころ様が、今回のラッキーアイテム。ヴェスパニア鉱石」
※※※※
サクラサクホテル PM06:02
ホテルの前にはたくさんの車や、ドレスやスーツで着飾った人だかりができている。
その上を警視庁のロゴが入ったヘリが飛び交う。
【ヘリ2号から本部。ただ今、サクラサクホテル上空。要人警護の要請は、入っているか?】
【こちら本部。何も入っていない】
※※※
サクラサクホテルのレセプション。
私と貴和、そして毛利さんは園子さんに招待されたのだが、貴和が遅れてしまっている。
バブルガムピンクのドレスを着た園子さんは、それで少しご立腹だ。
「もぉっ!せっかく芸能人やスポーツ選手にたっくさん会える機会だってのに」
『人から呼び出されたそうです。パーティーが終わるまでには着く、と言ってました』
私は長めの丈で藤色のバルーンドレスで髪も下ろしている。
貴和が選んでくれたものだ。
毛利さんも白いパーティースーツに水色の蝶ネクタイをしている。
「そう言ってんならいいじゃねぇか。では」
そう言って毛利さんは、どこかに歩いていってしまった。
「何が、では、よ」
『決まってるじゃないですか。沖野ヨーコさん探しですよ』
毛利さんは沖野さんの大ファンだからね。
「懲りないねぇ」
※※※※
サクラサクホテル最上階、ロイヤルスイートルーム。
そこからはメル王子の怒声が聞こえていた。
「バカなのか?!こんな気分のときにパーティー?嫌だと言ったら、」
「分かりました、王子」
49人がお気に入り
「アニメ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月(ユエ)(プロフ) - はじめまして✨警察官でしたシリーズ、全て読みました!もしかしてシリーズ14以降は執筆しない予定ですか?とっても面白い話なのでもっと見てみたいなというのが本音です。私も小説を書いたりするので、書き方とても参考になりました!ありがとうございます!(´▽`) (4月20日 15時) (レス) id: 554e8a3ec4 (このIDを非表示/違反報告)
あんな - はじめまして!警察官でしたシリーズ、とても面白くて1日で読破してしまいました!私も黒木くん大好きです!我慢しすぎちゃう桜田ちゃんと心配して怒る黒木くんが最高です!これからの黒木くんとの恋模様、楽しみにしてます! (2021年3月10日 19時) (レス) id: 8be13c14ce (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 華菜原 舞衣さん» すみません!忘れていただけで、ルパコナ1は終わっています。2は展開的に書けるようならいつか書ければ…という感じです。しかし、コナンコラボは続きます。今も執筆中ですので、そちらを楽しみにしていただければ嬉しいです! (2020年7月5日 21時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
華菜原 舞衣 - 続く・・・って、完結じゃ、ないんですか?まだ続くのなら、楽しみにしています。 (2020年7月5日 17時) (レス) id: daa172df0e (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます!私も書いてみたいお話だったので、とても楽しかったです。最後がおかしくなってしまいしたが…。またお気軽にコメントしてください! (2020年6月21日 20時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きょっちー | 作成日時:2020年6月21日 12時