33話 ページ33
※※※※
ヴェスパニア王宮 PM00:32
王宮に1台のタクシーが入ってきた。
それを2人のSPとジラードが出迎える。
タクシーから降りてきたのは、銭形と毛利だ。
「ようこそ。あなたがICPOの」
銭形は胸ポケットから手帳を取り出し、ジラードに見せた。
「はい、銭形です。早速ですが、」
早速話始めようとした銭形を、ジラードが笑って止める。
「まぁまぁ、こんな所じゃなんです。話は中で。よろしいですかな?そちらの方は?」
ジラードに視線を流された毛利は、昔はよくしていた敬礼を向けた。
「はっ、銭形警部の助手で、毛利小五郎といいます!警部、私、早速パトロールに出たいと思うのですが」
銭形に詰め寄るよる毛利に、ジラードは笑いながら言った。
「まぁ、そう焦らず。お茶が用意してありますので、」
しかし言葉の途中で、毛利は叫びながら走って行ってしまう。
「パトロール!どこだぁ、ルパーン!」
銭形は呆れた顔を、帽子を深く被ることで隠しながら言った。
「あいつは放っといて構いませんから」
王宮に入り、ジラードたちから距離を取った毛利は、呼びかける言葉を変えた。
「どこだぁ、黒木くーん!」
※※※
貴和side
オレは昼食のデザートとして出された、おそらく高級なシュークリームに舌鼓を打っていた。
「美味しいです」
その時、遠くから声が聞こえてきた。
「黒木くーん!」
オレはこの声を知っている。
「この声、毛利さん?」
メイドさんがドアに歩み寄りながら、オレの方を向く。
「お待ちください、貴和様。怪しい輩かもしれません」
少し開けられたドアの隙間から、やはり毛利さんの声がする。
「黒木くーん!」
メイドさんは短く叫びながら、ドアを勢いよく閉めた。
「怪しいヤツですっ!チョビヒゲ親父です!恐ろしい顔です!貴和様のお知り合いのわけありませんっ!」
すごい言われようだな…。
「知り合いです…」
メイドさんの驚愕の表情と共にドアが押し開けられる。
オレを見つけた毛利さんは、走り寄ってきて矢継ぎ早に話し始める。
それを遮るようにオレも、ここまでの事情とAのことを話すが、多分通じてない。
そこにキースさんが入ってきた。
「何の騒ぎだ?」
「キース様」
メイドさんの言葉に反応して、毛利さんは今度はキースさんに詰め寄る。
毛利さんの罵声にオレのなだめる声、キースさんの制止する声が混ざり、場はまさにカオスとなった。
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月(ユエ)(プロフ) - はじめまして✨警察官でしたシリーズ、全て読みました!もしかしてシリーズ14以降は執筆しない予定ですか?とっても面白い話なのでもっと見てみたいなというのが本音です。私も小説を書いたりするので、書き方とても参考になりました!ありがとうございます!(´▽`) (4月20日 15時) (レス) id: 554e8a3ec4 (このIDを非表示/違反報告)
あんな - はじめまして!警察官でしたシリーズ、とても面白くて1日で読破してしまいました!私も黒木くん大好きです!我慢しすぎちゃう桜田ちゃんと心配して怒る黒木くんが最高です!これからの黒木くんとの恋模様、楽しみにしてます! (2021年3月10日 19時) (レス) id: 8be13c14ce (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 華菜原 舞衣さん» すみません!忘れていただけで、ルパコナ1は終わっています。2は展開的に書けるようならいつか書ければ…という感じです。しかし、コナンコラボは続きます。今も執筆中ですので、そちらを楽しみにしていただければ嬉しいです! (2020年7月5日 21時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
華菜原 舞衣 - 続く・・・って、完結じゃ、ないんですか?まだ続くのなら、楽しみにしています。 (2020年7月5日 17時) (レス) id: daa172df0e (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます!私も書いてみたいお話だったので、とても楽しかったです。最後がおかしくなってしまいしたが…。またお気軽にコメントしてください! (2020年6月21日 20時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょっちー | 作成日時:2020年6月21日 12時