554話途中翔side 主に彩side ページ10
「逆に、ショックが強すぎて流れなかったのかも。でも、きっと悲しんでる。口調だっておかしくなってただろ。きっと耐えていたんだよ」
そんな…。
じゃあ、黒木クンが怒るのも仕方ないよね…。
「私、桜田さんに会ったら謝る」
若武たちが笑顔でうなずいた。
桜田さんの様子が完璧にわかってる皆と、全くわからなかった私。
一体、何が違うんだろう。
※※※
翔side
黒木の尾行をまいて、立花への電話もした。
立花との話を思い返しながら待ち合わせ場所で立っていると、新庄がやって来た。
「悪い、待たせた。…ケータイは置いてきたな?」
「ああ。持っていくのは、危険すぎるからな」
…何だかいつもと様子が違うような…。
「何してるの?行くよ、今夜で決着をつける。お互いにね」
気のせい…か?
「ああ、今日で終わらせてやる」
10丁目の児童公園へ行くと、小野塚や他のヤツらは全員集まっていた。
「やっと来たか。お、新庄、今日はいつもに増していい目だな」
「そうだね。やる気はみなぎってるよ」
新庄がオレに目配せする。
始めよう。
「小野塚、話がある」
※※※
彩side
上原家の美音から電話をもらって、皆にメールした私は、自転車で児童公園に向かった。
そして近くで、自転車を降りた。
夜だし、音が響くと、いけないと思って
児童公園は、道路から少し道を入った行き止まりにあって、手前には水道局の大きな建物や、タンクが建っている。
その陰になっているので道からは見えないし、普段からあまり人の出入りがないんだ。
寂しい場所だから、親は皆、自分の子どもに、行っちゃいけないって言ってる。
何のための児童公園なのか、よくわからなくなっているんだけれど、事実、私も一度も行ったことなかった。
たぶん、それで小野塚は、そこを集合場所に選んだんだと思う。
私は、そっと夜の道を歩いていき、水銀灯に照らされている児童公園の出入り口に近づいた。
すると、奥の方から声が聞こえてきたんだ。
「裏切るとしたら、おまえだと思ったよ、砂原」
注意深く目を配ると、ブランコの横にある桜の木の下に、2つの影が見えた。
私は、足音を忍ばせて近寄り、カラードラム缶の陰に隠れた。
「他のヤツらとは、おまえ、目つきがちがってるもんな。おまえの目は、絶対誰にも服従しない目だよ」
そう言っていたのは、小野塚だった。
その前に、向き合うように砂原が立っている。
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きょっちー(プロフ) - シーエル目つぶしさん» コメントありがとうございます!トップ3なんて…本当に嬉しくて、私もベッド蹴って壁殴りましたwwテスト期間も終わり、やっと更新できて、私も嬉しいです。これからも頑張って、トップを目指します!これからもよろしくお願い致します! (2020年8月6日 22時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
シーエル目つぶし(プロフ) - あの、、、すみません、、、この作品、お気に入りの中でトップ3に入るくらい好きなんですが、めっちゃ更新されてて10秒固まり深呼吸をしてベット蹴って壁殴っちゃったじゃないですか!w (2020年8月6日 21時) (レス) id: 7ab4427546 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます!雫様もテスト、無理をせずに全力を出してきてください。楽しみにしていただいているなか、お休みをもらってすみません。なるべく早く更新できるよう、頑張っていきます! (2020年7月18日 20時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 私も今期末テスト中です(一緒ですね!)!きょっちーさんが書く物語がとても面白く毎日楽しみにしています^^ これからもっと暑くなるので、熱中症などに気おつけて下さい!もちろん新型コロナウイルスにはもっと気おつけて下さいませ! 応援しております^^ (2020年7月18日 19時) (レス) id: 2ccaeb30df (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 紗奈#さん» ありがとうございます!お待たせしてしまうのは心苦しいですが、頑張ってきます! (2020年7月18日 15時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょっちー | 作成日時:2020年6月21日 10時