580話 ページ36
私はどうするべきなのか少し考えていると、中から手招きされる。
中に入ると扉が閉められ、貴和の腕で囲われてしまう。
何だったかしら、これ…。
ああ、[壁ドン]。
『どうしたのよ』
「いや、玄関で笑ってた理由が知りたくってね」
気づかれてたのね。
だけどあまり知られたくないし…。
『さぁ、何でかしらね』
貴和は不敵に笑って、私の額に口づけた。
「言ってみてよ。どんなのでもいいから」
『…重いわよ』
「上等」
これ以上渋るのも、得策じゃないわよね。
『あの子たちが言ってたことよ。素敵と言った目は、私だけを見てくれていて、いいと言われたその口は、私と何度も触れ合ってる。知らない世界を教えてくれそうと言うけど、その分私もあなたが知らなかった感情を教えていて…。優越感を感じていただけよ、あなたは私の傍にいてくれているって』
目を丸くして固まった貴和に、バツが悪くなって顔を伏せる。
『言ったでしょ、重いって。さっさと解放してくれるかしら』
やっぱり言わなければよかった…。
けれど、唇に温かいものが当たっている。
「重くないよ、嬉しい。Aがそこまで欲を出してくれるのは、めずらしいからね」
その言葉に安心して、ふっと笑う。
『あなたのせいよ。貴和が私を甘やかすから』
貴和がいなくなったら、私ってどうなっちゃうのかしら。
※※※
カフェテリアで、後は立花さんのみ。
その気配が入ってきた時、和臣が立てた人差し指で合図をした。
立花さんは和彦と貴和の間に座った。
「おい、遅いぜ」
「私の教室、遠いからね」
それでもいつもより遅いところ、貴和のことを気にしてるのかしら。
「じゃ、会議を始める」
和臣が立ち上がり、両手をテーブルについてそこに体重をかけた。
「これまで、いろいろな事件を解決してきたが、」
そう言いながら、くやしそうに片目を細める。
「それらは、一つもオレたちの名誉になっていない」
前回の事件じゃ、危うく逮捕されるところだったしね…。
「これ以上、同じことをやっていても意味がない」
和臣は、きっぱりと言った。
「よってKZは、方向性を変えることにする」
ついにか…って、そんなわけないわよね…。
『別方向って、どこに行くわけ？』
和臣は、しかなさそうに答えた。
「まず、探偵チームKZを解散する」
は？
「そして新たに、社会奉仕団KZを結成する」
はぁ？
皆が困惑している。
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きょっちー(プロフ) - シーエル目つぶしさん» コメントありがとうございます！トップ3なんて…本当に嬉しくて、私もベッド蹴って壁殴りましたwwテスト期間も終わり、やっと更新できて、私も嬉しいです。これからも頑張って、トップを目指します！これからもよろしくお願い致します！ (2020年8月6日 22時) (
レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
シーエル目つぶし(プロフ) - あの、、、すみません、、、この作品、お気に入りの中でトップ3に入るくらい好きなんですが、めっちゃ更新されてて10秒固まり深呼吸をしてベット蹴って壁殴っちゃったじゃないですか！w (2020年8月6日 21時) (レス) id: 7ab4427546 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます！雫様もテスト、無理をせずに全力を出してきてください。楽しみにしていただいているなか、お休みをもらってすみません。なるべく早く更新できるよう、頑張っていきます！ (2020年7月18日 20時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 私も今期末テスト中です(一緒ですね！)！きょっちーさんが書く物語がとても面白く毎日楽しみにしています^^ これからもっと暑くなるので、熱中症などに気おつけて下さい！もちろん新型コロナウイルスにはもっと気おつけて下さいませ！ 応援しております^^ (2020年7月18日 19時) (レス) id: 2ccaeb30df (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 紗奈#さん» ありがとうございます！お待たせしてしまうのは心苦しいですが、頑張ってきます！ (2020年7月18日 15時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きょっちー | 作成日時：2020年6月21日 10時
