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44話 ページ44

『大丈夫、気絶してるだけよ。多分、事故の後遺症でしょ』

私は[パスワードを忘れた場合]をクリックした。

すると、

【あなたが一番愛する人の名前は?】

『あ…?!』

私たちは画面を凝視した。

※※※
黒木side

59分。

園子さんが佐藤刑事に連れられて出ていった。

若武が真剣な顔で静かに言う。

「オレたちは最後まで、KZリサーチ事務所の調査員としての役目を果たした。桜田も同じだ。それを誇ろうぜ」

みんながうなずいた。

携帯の時計は9時59分。

秒針が4を指した。

※※※

「伊東が惚れてるのは清水麗子!」

服部くんが叫ぶと同時に、[清水麗子]と入力してエンターキーを押した。

【パスワードが違います】

機械音声と共に[パスワードエラー]の文字が赤く点滅する。

「何ぃ?!こいつが好きなんは清水麗子とちゃうんか!」

【パスワードが違います。次に間違えるとシステムが終了します】

パソコンの時計は9時59分30秒。

「もう時間ないぞ、桜田!!」

誰なの…伊東が愛している人間はいったい…。

考えている間にも時間は刻々と過ぎていく。

めくるめく思考のなか、ふと、清水の言葉が頭をよぎった。

「それも話すことといえば自慢話ばっかり」

次に伊東を見た。

「だが、西尾が警備員を撃ったために、私の完璧な計画が台無しに…!」

伊東が一番愛する人、それは…!

『わかったわ!!』

すばやくキーボードを叩き、[伊東末彦]と入力する。

「な、何打ってるんや、桜田?!」

服部くんがギョッとするのも構わず、私はエンターキーを押した。

9時59分51秒。

一瞬の間があって、[57010]とパスワードが現れた。

9時59分55秒。

それをすばやくコピーし、パスワードの入力画面に移す。

9時59分59秒。

私は再びエンターキーを押した。

※※※※

ミラクルランドのレストランで、KZリサーチ事務所のメンバーは自然と手を取り合い、顔を見合わせて笑った。

そして時計の秒針が真上を指そうとするのを見て、目を閉じた。

※※※

【タイマーは解除されました】

パソコンの画面に[時限設定解除の文字が表示されて、私と服部くんはハァと大きく息をついた。

パソコンのタイマー表示は9時59分59秒10で止まっている。

「終わりかぁ…」

『ええ。これで終わりよ』

私は[IDベルト]をクリックした。

[IDオフ]という文字が現れ、服部くんが手首のIDを外す。

「外れたで、桜田!」

私はすぐにスマホを取り出し、黒木くんに電話をかけた。

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華菜原 舞衣 - こちらこそです。 (2020年5月27日 12時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 華菜原 舞衣さん» こちらでもコメントありがとうございます!コナンが出てこないのは、その立ち位置に夢主ちゃんがいるからです。なので哀ちゃんや少年探偵団、蘭も出ません。KZのみんなと黒木くんがいるので。「らーんっ!」が「貴和ーっ!」になってます。これからもお願いします! (2020年5月27日 12時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
華菜原 舞衣 - うぇ〜いこちらも初コメだ〜いっ警察官でした、も、引き続きがんばれぇい!←毎回キャラ崩壊してる人 PSこれってなんでコナンでてこないの? (2020年5月27日 12時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きょっちー | 作成日時:2020年5月20日 22時

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