4話 ページ4
「依頼人がそのようにと」
高田は背広のポケットから小型のリモコンを取り出し、正面の大型モニターに向かって歩きながら押した。
すると、テラスへ続く窓にかけられた重厚な赤いカーテンが全て閉められ、室内が暗くなった。
「お、おい!何だこりゃ!どうなってるんだ?!」
毛利さんが驚いて高田を見ると、大型モニターに男の姿が映った。
【来ていただいてありがとう。私が依頼者です】
画面に映った男はいくつものモニターの前に座り、逆行でほとんど顔がわからない。
声も電子音で加工されている。
【事情があって顔を公にできない無礼をお許しください】
画面をよく見てみると、男はサングラスをかけていて、手元にはノートパソコンが置いてある。
【今日、お呼びしたのは、ある事件を解決していただきたいからです】
「何の事件をです?」
父さんがたずねると、依頼人のフッと笑う声が聞こえてきた。
【それをつかむのも、あなたたちの仕事なんですよ。これからいくつかのヒントを出します。それを基に推理をし、事件を解決してください】
「しかし、どうしてそれを私たちに」
【あなたがたの前に、四人の探偵に依頼しているんですよ。一人はまだ調査中、二人は辞めてもらい、もう一人は事件を解決できずに、ここにいます】
依頼人はそう言うと、手元のノートパソコンのキーボードを叩いた。
するとモニターの画面が変わり、コンクリートに囲まれた密室が映し出された。
部屋の中央には机とパイプ椅子が置かれ、あごひげを生やした一人の男性がふてくされたように座っている。
「竜!」
『お知り合いですか?』
叫んだ毛利さんにたずねると、毛利さんはうなずく。
「前に一緒に仕事をしたことがある探偵だ」
モニターに映し出されている竜さんは椅子から立ち上がり、苛立ったように周囲を見回した。
【調査報告書は渡しただろう!いつまでこんなところに閉じこめとく気なんだ!早く出せ!】
【竜探偵、あなたは事件を解決できなかった】
モニターから依頼人の声が聞こえたかと思うと、画面が二分割され片方に再び依頼人が映った。
【何だと!?】
【無能な探偵は生きている資格がない】
依頼人がパソコンのおそらくエンターキーを押すと、竜さんの手首で何かが点滅しはじめた。
【な、何だ、こりゃ】
三人でモニターを見つめる。
画面がズームアップされ、竜さんの手首を映した。
私たちと同じIDがはめられている。
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華菜原 舞衣 - こちらこそです。 (2020年5月27日 12時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 華菜原 舞衣さん» こちらでもコメントありがとうございます!コナンが出てこないのは、その立ち位置に夢主ちゃんがいるからです。なので哀ちゃんや少年探偵団、蘭も出ません。KZのみんなと黒木くんがいるので。「らーんっ!」が「貴和ーっ!」になってます。これからもお願いします! (2020年5月27日 12時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
華菜原 舞衣 - うぇ〜いこちらも初コメだ〜いっ警察官でした、も、引き続きがんばれぇい!←毎回キャラ崩壊してる人 PSこれってなんでコナンでてこないの? (2020年5月27日 12時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きょっちー | 作成日時:2020年5月20日 22時