497話 ページ1
和典はパタンと携帯を閉じ、和臣をにらんだ。
「どうすんだ、若武先生」
少しでも間違おうものなら、絶対に許さないといった感じの厳しい顔つきだった。
「決まってる」
和臣は、意気揚々と答えた。
「武田菜穂の家に乗りこむんだ。大.麻の栽培現場を証拠写真に撮ろう」
和典は、うっすらと笑った。
「それで？」
和臣の考えを試しているような聞き方だ。
しかし和臣は全く気にするふうもなく、逆に、調子づく一方だった。
「写真を撮ったら、新聞社に持ちこむんだ。警察だと手柄を横取りして、自分たちが初めっから捜査してたようなふりをするけど、新聞社ならオレたちのことを大きく報道してくれるよ」
そう言いながら、うっとりと微笑んだ。
「ついに、ついに、KZが認められる日が来るんだ」
自分の世界に飛んだな。
「菜穂のことは、どうするの」
『この2つは、分けて考えるしかないわね。とりあえず、こっちが優先課題よ』
小塚くんがうなずく。
「若武のアイディアは、なかなかグッドだよ。ボクは、いちお分析したけど、決定的な抽出まではできてない。証拠には不十分なんだ。このまま放っておくことはできないだろ。でも証拠をつかまなかったら、動けないよ。ボクらの話だけじゃ、誰も信用してくれないのはわかりきってるもの」
和典が、くやしそうにつぶやいた。
「じゃ、やっぱ若武路線で行くしかないだろうな」
和臣の意見を認めたのだった。
和臣は、そら見ろといったような表情を浮かべた。
「よし、今回は大.麻自宅栽培事件としよう」
立花さんが戸惑うように言った。
「これはもう、若武初恋事件ってことになってるんだけど」
和臣は、ふっと頬をゆがめた。
「事件名は、いつも会議で決めることになってっだろ。誰が決めたんだよ」
立花さんはやむなく片手を上げた。
和臣が目を光らせる。
「勝手に決めてんじゃねーよ」
立花さんが首をすくめた瞬間、和典が言った。
「今回のことは、ほとんど立花の手柄だよ。一人で頑張ったんだから。事件名くらい決める権利があると思うぜ。若武初恋事件でいいよ。オレ、それに1票」
『私もそれでいいわ。私は、特にこだわりもないし』
「そうだよ。これはそもそも若武の初恋から始まったんだからさ。ボクも初恋事件でいいと思う。これでアーヤ、上杉、桜田、ボクと合計4票だね」
和臣は、チッと舌打ちをした。
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華菜原 舞衣 - うわっ４８分前っありがとうございます！楽しみにしてます。 (2020年5月27日 12時) (
レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 華菜原 舞衣さん» コメントありがとうございます！前世ユズリ…お仕事でやっていたんです。前世譲りの知識やテクはこれからも登場します。楽しみにしていてくださいね！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - ひーとさん» コメントありがとうございます！これからは黒木くんの謎がさらに深まるのか、夢主ちゃんが過去を話す日は来るのか、ご注目ください。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月27日 11時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
華菜原 舞衣 - 夢主の前世ゆずりのテクって・・・前世でもやってたってこと！？オソルベシ・・・更新、楽しみにしてます。がんばってください。 (2020年5月27日 10時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
ひーと - 黒木くんの過去が良い感じに仲を深めましたね〜。めっさキュンキュンします。此れからも楽しみにしています。更新大変だと思いますが、頑張ってください! (2020年5月26日 1時) (レス) id: c8f6957e50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きょっちー | 作成日時：2020年5月20日 19時
