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三十七話 ページ39
藍香SIDE
先生確か3-Aって言ってたよね。
3-Aは･･･えっと･･････ここどこ？中庭？だったっけ。
じゃあこっちか･･････ガーデンテラスでしょ、こっちに行ったら･･････あれ？
また中庭に来た。
何で？･････････ま、まぁ偶々だよね。多分。
･･･････････････また中庭。
この学校何なの！？迷わせたいの！？これ設計した人絶対性格悪いでしょ！？
しかも何か･･････足元に何か地面じゃない感覚があるんだけど。
誰か、踏んだ？
凜月「ちょっと〜安眠妨害なんです･････････」
取り敢えず土下座！
藍香「ほんっとうに申し訳ありません！！！なんとお詫び申し上げれば･･･」
凜月(これは･･････他人の振りが得策だよね〜)
凜月「俺は朔間凜月。アンタは？」
藍香「天音藍香と申します」
相手に名乗られたら名乗るのが礼儀。
それに従って殆ど無意識に返答する。
凜月「ふ〜ん。じゃあ藍香さ、お詫びに俺の抱き枕になってよ」
藍香「へ？」
何か抱き枕って聞こえた気がする。
藍香「もう一度、伺っても？」
凜月「俺の抱き枕になってよ」
聞き間違いじゃ無かった。
凜月「ほらほら早く〜」
藍香「え？いやでも･･･」
少し口ごもったのが駄目だった。
グイッ
藍香「ひゃっ」
気づけば私は朔間先輩の腕の中にいた。
藍香「あの･･･朔間先輩？」
凜月「苗字で呼ばないで。誰かを思い出して嫌なんだけど」
藍香「そう、ですか。じゃあ凜月先輩」
凜月「なに？藍香」
藍香「離してくれません？」
凜月「無理。アンタ抱き心地良いし」
即答された。
もう離してくれるとは考えない方が良いみたいだ。
それにしても、何で、何で私気絶してないんだろう。
トラウマを克服したとかは考えにくいし。
朔間先輩もそうだったけど、何か懐かしいんだよな。
何でだろう。
出てくる睡魔を押し込めて考えていれば、
凜月「早く寝れば〜？」
何て凜月先輩が誘惑してくる。
あ〜もう。
考えても無駄だし、凜月先輩の言うとおり寝よう。
迫り来る睡魔に今度は抗わず、私は意識を落とした。
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作者名：エル | 作成日時：2022年9月29日 20時
