自分の身は自分で守ろうね？【月山習】

にじゅうごにーん。 ページ25

「ふーん...喰種の骨だからって人間とは大差ないんですね」

つまらない、と吐き捨てる。


まあ形はイイ感じですかね。


「ただいまー...」


「ああおかえりAちゃん!」

「...家間違えました」

そう言ってドアを素早くしめる。


自分の家に入った筈なのになんで月山さんがいるんだ...


表札を確認する。


...うん。自分の家だ。

再びガチャリとドアを開ける。


「なんで閉めたんだい！」

「その前にこっちが聞きたいです。なんであたしの家にいるんですか」

月山さんは肩をすくめた。


「何言ってるんだい？家を知ってたからに決まっているじゃないか」

は い ？

何言ってるんだこの人は。


「質問の答えになってないんですが」

少しイライラした口調で言うと熱弁された。


「君はそこに山があったらどうしたくなる？登りたくなるだろう。仮に立ち入り禁止と書いてあったら尚更気になるだろう？それと同じだよ。ここに君の家があったから来ただけさ」

ちょっと違うんじゃないか、って点もありますが...


「はぁ...」

...ハッ!!!思わず納得しそうになっちゃったじゃありませんか。


これぞ月山マジック。


「だ、だからと言って不法侵入していい理由にはならないですよね！ていうかどこで鍵は手に入れたんですか」

「ああ、鍵ならこの前君のかばんから盗んで...ゴホン、借りて合鍵を作ったよ」

「今盗んでっていいましたよね？」

「気のせいじゃないかな？」

なんてヤツでしょう...これが人間のすることとは思えない...あ、喰種でしたね。

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