自分の身は自分で守ろうね？【月山習】

じゅうはちにーん。 ページ18

月山さんに家まで送ってもらった。


「ただいまー....」

誰もいない部屋に言う。


あたしは大学生になってから一人暮らしをしている。

両親からの援助を受けながらだが、家計のことはしっかりやっているつもりだ。


バイトもやっている。明日はバイトがある日だ。




ズズッ、と味噌汁をすする音が部屋に響く。

何を思ったか、いつもはつける機会がないテレビをつける。


「大喰い...？美食家....？なんでしょうか、それ」


ちょうど喰種の特集がやっていた。

見ていくうちにハッ、と気がつく。


「この美食家ってやつ、月山さんではないでしょうか...」


特徴を聞いていくうちに月山さんがぴったり当てはまったのだ。

聞いていると喰種専門家？評論家？だなんていう胡散臭い人たちが議論を繰り返している。


「美食家は実は女だと聞いたのですが....」

「まあ、その可能性もありますね。美を追求するのは一般的に女性が多いですからねぇ」

「では大喰いも女なのでしょうか？」

「とんでもない！我々は大喰いは男性だと思っていますよ」

「ほう、それはなぜです？」

「誰これ構わず多く食べる...そんなやつが女性だとは到底思えないのです」

「なるほど...最近大喰いは活動していないみたいですが、そこらへんはどう思いますか？」

「きっといっぱい喰べ過ぎてお腹でも壊したんでしょう」


ハハハハ...というおっさんたちの笑い声に耐えきれなくなってテレビを消した。


「この人たち...低脳なんですかね...」

じゅうくにーん。→←じゅうななにーん。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す