基本自由行動 参 【男主】

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ぴー、ぴー、









その音に、ドキッとする




看護士さんが芽依の首元や胸の当たりを触り、身体の検査をする







「…





2月22日、午前3時半……赤鷺芽依さん





死亡が確認されました」










『………』











看護士の言葉に、また涙が出る










「A君……死亡診断書とかの手続きがあるんだけど……



出来る、？」









『…』










申し訳なさそうに聞いてくる看護師さん。










おばさん「…私が変わりにやることは出来ますかね、」







「A君が良いなら大丈夫ですけど……」







『……さーせん、お願いします、』









おばさん「……わかったわ、




貴方はとりあえず、ゆっくり休みなさい

手続きなんかは私がしておくわ」








『…はい』









おばさんも目が腫れている。



おばさんも辛いのに、


やっぱり大人はすごい。どんな状況でもまともだ。









アイツを除いて













『……ごめんな、芽依、






ごめんな、タケミっち









おれ、人殺ししそうだわ』











周りにいる看護師さんにはバレないような声で呟いた













〜












夕方5時頃







もうそろそろ抗争始まってるかな、なんて思いながら

短いサバイバルナイフを懐に入れ、家を出る








「…おいA、妹…死んだんだろ


今日くらい家でゆっくりしてろよ、」








風俗店の奴らも芽依の事は知っていて、死んだことも知っている。

下着姿のまま、俺を心配するように話しかけてきてくれた








『…大丈夫。気晴らしだよ。



もう吹っ切れてる』









「…あっそ。あんま遅くなんなよ」









『…うん』










いつも「早く帰ってくんな」とかいう癖に今日は逆だな、なんて少し笑いながら外へ出る。













少し歩き、着いたのは施設の近くの道




夕方になると、あの院長はここを歩くんだとか










コツ、コツ

















『………こんにちは、院長』











院長「……！？



お前、っなにをしてる…」

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