エピローグ ページ31
───────────────……
「ちょっと、A!!どこいくの!」
『本屋ー!!あとから来てねー!』
久々に立ち寄った本屋。
店内に入り、懐かしの本を探す。
『……あった。“黒子のバスケ”』
あちらに居たとき二言くらいしか言葉を交わさなかった少年が笑っている。
「432円です」
初夏。
「ちょっと置いてくとかヒドッ!!
──ん?黒バス??」
部活の友達と、蝉の声が煩く鳴り響く。
「黒バスってだいぶ前に完結したよね?」
『そだね。でもさ、ちゃんと変われるまで買ってなかったんだ』
「はぁ?」
『親友に会うまで買いたくなかったのー』
「A……!!惚れたよ……!!」
前略。神様、そしてキャラのみなさん。
私は、親友に出会えました。
楽しくバスケやってます。
まさか、あんなに人を信じるのが容易いなんて。
私も彼女も同じく、臆病だから。
──近くの公園に寄って、本を開く。
隣では親友が音楽を聞いていた。
ミーンミンミンミンミンミン────……
『君は自惚れすぎた。
そして、その力を愛せなかった。
負けた理由はそれだよ、赤司くん。
まぁ、私のように、親友に出会うことができるけど、ね』
努力なんて必要ない。
だって、楽しんでやればそれは努力じゃなくなってるんだ。
どんな辛い状況下でも、ただの──
“試練”にね。
「行っくよー!!」
『よっしゃ、かかってこい!』
小気味のいいドリブル音が響く。
ベンチで、黒子のバスケ30巻のページが捲れた。
───
──
─
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進撃のいちご(プロフ) - 無気力系脱力猫さん» あまり曲にそってしまうと、それは著作権の侵害になってしまうので、あくまで“妄想税風”という作品になっております。 (2015年4月10日 19時) (レス) id: bbe20826a6 (このIDを非表示/違反報告)
無気力系脱力猫 - 妄想税の小説でいいの?面白いけど、題名からしたものがわかんなかったナリ (2015年4月10日 15時) (レス) id: c440255398 (このIDを非表示/違反報告)
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