13,バスケ難しいです! ページ15
「だから違ぇよ! こうやんだよ、バカ!」
火神はずっと怒鳴っていた。なぜなら俺がいつまでたっても火神のやっていることができなかったからだ。
そのやっていることというのは・・・・・・
「俺バカじゃねーし! てか、んな高度なドリブルできる訳ないじゃん! 俺初心者だよ?」
ドリブルしだしたと思ったらクルって回って、ダンクシュートを決めるという、初心者にはできないであろう大技であった。そんな大技、できないのは当然である。
この理不尽な怒鳴られ方に対して、俺も怒鳴り返す。
「しかも俺、女だし! そんなに急に見ただけで出来ると思う?! 火神が基本からって言うから俺、基本から教えてもらおうと思ってんのに!」
「え・・・・・・あ、そっか。ワリィな・・・・・・?」
「まあいいケドさぁ、普通のドリブルしてよ。ふ・つ・う・の!!」
俺が怒鳴ると火神は一瞬むすっとしたが、すぐ諦めた顔をして言った。
「分かったよー。やればいいんだろ、やれば!」
そういうと、火神はさっきみたいに飛び回るようなことはせず、その場で静かにボールをついた。
俺も見よう見まねでやってみる。
「こんなカンジ?」
「そーだ、それで歩いてみろ。」
火神にそう言われたので歩いてみる。だがすぐに飽きたので、走ってシュートしたいと思った。
俺はそれを行動に移し、ゴール下までドリブルで走り、止まってボールをシュートした。するとボールがキレイな弧を描いてゴールに吸い込まれていった。
「・・・・・・あら?」
自分でも何が起きたかわかっていない俺に、火神の褒め言葉が飛んだ。
「お前出来んじゃねーか! 一発でシュート決めるとかスゲーよ?」
「入っちゃった・・・・・・え、これ・・・・・・え?」
するとその時、俺の脳裏に『ある出来事』が蘇ってきた。
「あのさ、火神。さっきやってたクルって回るドリブル、もっかいやって。」
火神は不思議なものを見るような顔をして言った。
「は? ・・・・・・まあ、別にいいケドよ。出来んのか?」
出来るかって聞かれたら、答えはひとつしかなかった。
「出来るよ、多分・・・・・・いや、絶対に、ね。」
その場に冷たい風が吹き抜けたような気がした。
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和美♪(わみ) - いえいえ!!大丈夫です!…はい!! (2015年7月30日 11時) (レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
あるな。(プロフ) - 和美♪(わみ)さん» 応援ありがとうございます!ほんと遅くてすいません……頑張ります!! (2015年7月25日 17時) (レス) id: b2aa7facf7 (このIDを非表示/違反報告)
和美♪(わみ) - いえいえ!いえ、はい。いえいえ!頑張って下さい。応援してます (2015年7月24日 12時) (レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
あるな。(プロフ) - 和美♪(わみ)さん» 返信遅れました!ありがとうございます、頑張ります。更新遅くてすいません… (2015年2月17日 8時) (レス) id: 70dba32ea5 (このIDを非表示/違反報告)
和美♪(わみ) - 初めまして、続き頑張って下さい! (2014年12月29日 11時) (レス) id: 42349656ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるな。 | 作成日時:2013年10月13日 23時