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letter_8 ページ10

手紙を送ってから数日。
テツヤさんから返事がきた。

この前と同じ白い封筒に、手紙が丁寧に折り畳まれて入っていた。


*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

Aさんへ



お元気ですか?
僕は……少し疲れ気味です。

仮入部も始まり、小学生からやり始めたバスケをやるためバスケ部に入ったですが、僕が行った中学校はかなりな強豪校だったようで……。
体育館だけで四つもあるし、バスケ部は三軍にまでわかれています。

仮入部もそろそろ終了なので、このまま本入部しようと思います。
もちろん三軍スタートになりますが、頑張って努力していつかは試合に出れたらいいなと思っています。



………練習は死ぬほどキツいですが。




テツヤより

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*



『ふふっ…』

最後の一文に思わず笑みが零れてしまう。


しかし、バスケ部が三軍までわかれていて、尚且つ四つという体育館の数……。
テツヤさんが通ってる学校はもしかしたら私立なのかもしれないな、と一人で考える。


……私立校なら、家庭科部はあっただろうか。
はぁ、ほんとに部活どうしよう…。


それにしても、バスケ部か……。テツヤさんは読書もするし、バスケやるんだな……。
文武両道ってとこだろうか。

私だったら、読書に没頭しちゃいそうだな…(笑)



でも、小さい頃にバスケットボールを使ってよく遊んでたのを覚えている。

そりゃもうバスケでもなんでもないボール遊びだったけれど。
でも何故か、それが堪らなく楽しかったんだよなぁ…。



幼少期を思い出しながらも、テツヤさんに書く手紙の内容を考える。

……今自分が思ってることなにか、なんの部活に入りたいのか、入りたかったのか。


自分の素直な気持ちを書く。
面と向かって言えないことでも、手紙を通してだからか、言える気がした。





なんか、テツヤさんとやり取りをしてると、それだけで勇気がもらえるような…前向きな気持ちになれるんだよね……。




“自信が持てない私の思いも全て言えるような気がして”




なにより、折角の“文通”の機会だもん。楽しまないと勿体無い。


この前とは少し違う封筒に、便箋。

私は素直な気持ちを書こうと、ペンをとり手紙を書き始めた。
 


……もうすぐ五月。
桜の花は散り、新緑の葉が太陽の光を浴びようと、大きく葉を広げ始めていた。



*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*


テツヤさんへ


お手紙ありがとうございます。
私は____________________

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夜空 - なるほど…。明るいキャラを出すために使ったのですが、気になるポイントになるんですね…。参考になりました!これからはもう少し表現を変えてみようと思います!コメント、ありがとうございました! (2015年4月26日 8時) (レス) id: db1ba5d6d4 (このIDを非表示/違反報告)
リラ@占ツク1周年(サバ読み)(プロフ) - 面白いです!でも顔文字とか微笑みとか入れると私は気になるのでないともっといいかなと思います。上からでごめんなさい……。でも応援してます (2015年4月25日 12時) (レス) id: f00b686e9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜空 | 作成日時:2015年4月19日 9時

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