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letter_5 ページ7

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Aさんへ


初めて。先日、文通のやり取りをしましょうと声を掛けさせていただいた、テツヤと申します。

…このままだと長い文をだらだらと書き続けることになりそうなので、敬語を少し簡単にさせてもらいますね。

実は僕、文通に初挑戦でして。
少し緊張しながらも、この手紙を書いています。

でも、お互いに学校のこともあるでしょうし、文通のやり取りは暇な時だけで構いません。

また空いてる時間にでも、お返事ください。



テツヤより

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少し緊張してる様子がわかる文。
大人が使うような堅苦しい敬語から私達が先生に使うような敬語に変え、読みやすくなった文。



けっして長くはない手紙だったが、私にとっては宝物を手に入れたような感覚だった。



この間まで画面越しにいた彼と今、手紙を通して話している。

そんなことを思うと、なんとも言えない気持ちになる。


感動しているわけでもないのに、心を大きく揺れ動かされるような感覚。



それと同時にはやく返事を書きたくなった。


この人と、話をしたい。
本も、学校のことも、部活のことも…!!


『よし!』

私は気持ちのままに、返事を書くことにした。





**




『う〜ん…』

手紙を前にペンを持って、十分。
私の手は完全に動きを止め、ついには私自身も机に突っ伏した。


あんなに書きたいことはあったはずなのに、文にしようと思うとなかなかまとまらない。



折角、かわいい桜柄の便箋と封筒までだしたのになぁ……

はぁ、と大きめのため息をついた瞬間、部屋がノックされる。



『はーい』

「A?大丈夫?さっきは大慌てで部屋に駆け込んで行ったけど……」


祖母は私を気にしてるのか、部屋には入らず、ドア越しで話をする。



『あー、うん。文通しようって声掛けてくれた人がいてさ、手紙が来たんだけど、どんなことを書けばいいのかわかんなくって……』


一拍置いて、祖母の声が聞こえた。

「…初めての時なんて、そんなものよ。貴女が思ったことを書けばいいと思うわ。誰だって始めから長くてまとまった文が書けるわけじゃない。経験を積み重ねて成長していくものよ」



あぁ、この祖母の落ち着いた声は好きだ。
なんだか心にストンと落ちてくるような、そんな声、言葉。


……おかげで、焦っていた頭も冷えた気がする。


『…ありがと、おばあちゃん』

私は祖母に礼を言い、再びペンを走らせ始めた。

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夜空 - なるほど…。明るいキャラを出すために使ったのですが、気になるポイントになるんですね…。参考になりました!これからはもう少し表現を変えてみようと思います!コメント、ありがとうございました! (2015年4月26日 8時) (レス) id: db1ba5d6d4 (このIDを非表示/違反報告)
リラ@占ツク1周年(サバ読み)(プロフ) - 面白いです!でも顔文字とか微笑みとか入れると私は気になるのでないともっといいかなと思います。上からでごめんなさい……。でも応援してます (2015年4月25日 12時) (レス) id: f00b686e9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜空 | 作成日時:2015年4月19日 9時

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