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letter_12 ページ14

-黒子side-


夏休みも終わり、だんだん涼しくなるこの季節。


僕はというと、いつも通りに居残り練習をしていたら、僕のことを“お化け”と勘違いした青峰くんに会いました。

月バスには“キセキの世代”の一人として、紹介されていたのでAさんも知っていました。


それにしても、この前の全中はスゴかったです。
僕は三軍だったので、二階席で応援してましたけど、あの距離でもわかる彼等の才能。


これが僕の目指すところか、と思うともっと努力しなければ…と改めて自覚するいい機会でした。




………ですが、最近はふとした時に“このままでは二軍さえも上がれないのでは”と不安になります。

パスカットされる僕のパス。
中々入らないシュート。
上手くなってるとは言い難いプレー。


いくら“バスケが好き”とはいえ、それにも限界があります。
上達しないと次なる課題も見つからない。




……そんな八方塞がりのなか、Aさんがくれた手紙。



“テツヤさんならできるよ”
“テツヤさんが全中に出るまで、全中は観に行かないから!”
“私はテツヤさんをずっと応援してるからね!!”


文一つ一つが励みになって、飾ってない言葉が純粋に嬉しくて。
“Aさんに応援されてる”と思うと不思議と元気がでた。



そして、一番僕の気持ちを揺らがせたのは“二軍昇格テストに落ちた”ということを伝えたあとの手紙にあった一文。



_____“努力してる人って好きだよ、私は”


読んだ途端、自分の頬に熱が集まるのを感じた。

彼女は無意識で書いてるのだろうか。
…それとも僕が意識しすぎなのだろうか。
告白紛いの文に思わずドキドキしてしまう。

………って僕は乙女ですかっ…。
いつになく動揺してるのが自分でもわかる。





____もしかして、これが“恋”とかいうものでしょうか。

そんなことを考えた途端に僕の心臓はドキンと音を立て、頬に熱が集まり、頭が彼女のことしか考えられなくなる。


「はぁ…//」

……結構な重症ですね。
まさか、初恋が手紙の向こうにいる相手とは。
顔も知らない人に恋をするなんて…。
これじゃあこの恋が実る確率はほぼゼロじゃないですか…。
第一、Aさんは僕のことなど気に止めてないでしょうし。



……火照った頬を冷やすように、走ってストバスへと向かう。

秋季二軍昇格テストも近いですし、良い知らせを彼女伝えるためにも努力しましょう。





_____12歳の初恋。まだまだ進展はなさそうです。

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夜空 - なるほど…。明るいキャラを出すために使ったのですが、気になるポイントになるんですね…。参考になりました!これからはもう少し表現を変えてみようと思います!コメント、ありがとうございました! (2015年4月26日 8時) (レス) id: db1ba5d6d4 (このIDを非表示/違反報告)
リラ@占ツク1周年(サバ読み)(プロフ) - 面白いです!でも顔文字とか微笑みとか入れると私は気になるのでないともっといいかなと思います。上からでごめんなさい……。でも応援してます (2015年4月25日 12時) (レス) id: f00b686e9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜空 | 作成日時:2015年4月19日 9時

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