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「……何を、笑ってるの…？」
どこか、不気味な雰囲気を纏う父は、笑みを消すと哀れむような悲しげな目で私を見つめた。
「ずっとお前を自由にさせていたよ。…高校を卒業したら、お前はもう自由には生きられない。せめてもの優しさとして、高校生活を楽しんで貰っていた。」
「…卒業したら、自由に生きられないって、どういう…」
「……自分でも薄々、気付いているんじゃないのか？」
……父の問いかけに、どきり、とする。
「……A？」
さっきまでの私の勢いが失せて、月永くんは不思議に思ったのか私の名前を呼んだ。
……気付いたのは、最近だった。
朝目覚めると、体が動かなかったり、ふらついたり。
意識が無くなる回数も、増えていた。
…私は迫り来る『死』を、日に日に感じさせられていた。
「私、は……」
「…もう、遅い。自分でどうにかできる問題じゃ無いくらいに、お前の体はボロボロになっている。」
ぐさり、と父は私に現実をつきつけてくる。
見たくなかった、気づきたくなかったことを。
「……けど、まだ生きれてる…っ」
「『まだ』な。…今のままじゃ、20歳まで体が持つかどうかさえ、危うい。
……今だけの幸せか、これからの幸せか……どちらが大切かなんて、言わなくてもわかるだろう。」
……私は、唇を強く噛んだ。言い返せない、言い返せるほどの言葉を、私は持っていない。
「……どういう、ことだ…？」
……月永くん、ごめんなさい。こんなことに巻き込んでしまって。
本当に、『ごめんね』
そう口パクで彼に言う。
「Aを、連れていけ。」
父がそういうと、スーツの人たちは私を引っ張った。
「A…！？」
彼の、声が聞こえる。
さようなら、もう会えないね。
会えたとしても、それは何年後かわからないや。
私は、ドアが閉まる直前に……ちゃんと笑えてるかもわからないけど、笑った。
To be continue.
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月永レオ好き - すごく面白いです。続きが気になります！！！更新待ってます。 (2016年9月5日 13時) (
レス) id: b165aa0944 (このIDを非表示/違反報告)
くろぱぁ(プロフ) - 大好きです！！更新頑張ってください(*'ω'*) (2016年8月23日 3時) (レス) id: 69a9c8148d (このIDを非表示/違反報告)
流星(プロフ) - 頑張れ、夢主ちゃん(｀・ω・´) すごい面白いです！更新ファイトです( ｀ー´)ノ (2016年8月21日 15時) (レス) id: a67824bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睦月
| 作成日時：2016年8月15日 1時
