壊れた王の側で【月永レオ】

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「…おれ、停学処分受けたんだ。」


校門付近を出たとき、そう言われた。まるで天気の話でもするように、軽い口調で。


「まぁ、勝つために結構無茶したところもあったし、当然と言えば当然かもな。」


「…『Knights』は、どうなるの…？」


私が問うと、レオくんはどこか遠くを見つめながら、ぼそり、と呟いた。


「…セナがいるから、大丈夫だよ。あいつ、意外としっかりしてるから。」


「…っ…けど……」


言葉に詰まる。
レオくんが、いるからこその『Knights』だって言葉を、言いたい。
これまでの、彼の頑張りを知っているから。
だけど、たった一度こっきりしかライブを見ていない私が、そんなことを言えるの…？


うつむいて下を見ると、レオくんは優しく、私の頭を撫でた。
なんでだか、わからないけれど。成長した彼の手に撫でられ、私は安心感を覚えた。

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