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13. ページ13

「偉かったな、今まで。よく頑張ったよおまえ。もうそんなに自分を追い詰めなくていい。甘えていいぞ、A」




ぽんぽん、と頭を撫でられる。
自然と涙が出てきて、私は唇を噛んで涙を止めようとしたが、無理だった。
一度溢れた涙は、止まることを知らない。私は嗚咽を漏らしながら、レオの胸で思い切り泣いた。




「何があっても、おれがおまえを護るから」




そういうと、レオは私の前髪をかきあげ、額に軽いキスを落とした。
その言葉に、私の涙腺は更に脆くなって。
レオが言うと、本当になってしまいそうな気がした。









しばらくすると、私の携帯がヴヴ、と震えた。
一気に現実に引き戻されて、私はレオから離れる。
電話の相手は、彼からだった。どくん、と心臓の音が大きくなる。




震える手で、私は通話ボタンを押す。「もしもし」と言うと同時に、いきなり、私は腕を引っ張られた。




『あぁ、A?』




片方の手で、口を押さえる。
私を引っ張った張本人…レオの方を見ると、彼は歯を見せて笑った。




レオの胸に背中を預ける形になる。
彼は私にもたれかかった。



「なに…?」



彼に、問いかける。
今から来るとかかな、それとも何も関係ないことかな。今から来られたら困るから、前者は無しでお願いしたい。




『あのさ、明日やっぱいけないわ。明後日とか明々後日くらいになる。そのつもりで予定あけといて。ごめんね。』





「あ……う、ん…」




明日、来ない?
電話が切られたあと、私はしばらく固まってしまった。
じゃあ、明日1日はフリーということ?




「…明日、来ないの?」



レオの問いに、私は頷いた。
彼はそれを聞くと、にこ、と笑って…私の耳元で、こう呟いた。





「じゃあ、朝までいても平気だな」




そう言われたとき、私の顔が一気に赤くなったのがわかった。

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マリー(プロフ) - ただ一言と言っておいてまた来ました。とすごく気になるストーリーです。頑張ってください! (2017年9月14日 23時) (レス) id: 5afa144aee (このIDを非表示/違反報告)
マリー(プロフ) - ただ一言!応援してます! (2017年9月4日 21時) (レス) id: 5afa144aee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:睦月 | 作成日時:2017年9月2日 1時

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