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コンコン、とドアをノックする音が聞こえた。
現実に引き戻されて、私は血の気が引いた。
どうしよう、多分起こしに来ただけなんだろうけど、流石に私がここにいるのはまずい。一緒に寝てたって思われるのも更にまずい。というか、なんで英智さんは私の部屋に運ばずに自分の部屋に運んだんだ、私の部屋だったら今の状態より言い訳できたけどこんなんじゃ無理だよ…



英智さんの顔を見る。けど彼は、私がどうしてこっちを見たのかがわからないのか…「なに?」と普通に聞いて来た。


そんな反応をされるとは思わなくて、もしかしたらノックに気付いていないんじゃないか、とか考えていたけれど、そんなことを思っているうちに、ガチャ、とドアは開けられた。




「英智様、朝で……え?Aさん?」




咄嗟に目を瞑ったので、誰かはわからないけど…多分男の人だろう。
やってしまった。…いい加減もうクビになるかな、このことが旦那様に知られたらどうなるんだろうか、跡取りの一人息子に何かしたなんて言われたら私は何も言い返せない、あぁ、どうしよう…




「これは、一体…」





「…僕のおしゃべりに付き合ってもらったんだ。この部屋にも、僕が呼んだ。それに…何か問題でも?」




英智さんがそういうと、使用人さんは「失礼いたしました」とだけ言い、部屋を出て行った。




「…問題、ありまくりでは」




「?どうして?…ふふ、やましいことなんて何もしていないよね?」




「そ、それはそうですけど…わ、ぷっ」




英智さんはぎゅ、と私を抱きしめる。
そして、言い聞かせるように、私に言った。




「Aは、何も心配しなくていいんだよ。…ただこうやって、僕の側にいてくれればそれでいいんだ。」




魔法のようだ。
まるで、そんな気分になるような。心の中では駄目だとわかっているのに、不思議と錯覚してしまう。

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黒蜜まちゃこ(プロフ) - 天祥院様良すぎる…是非続き見たいです!更新応援してます! (2018年5月20日 15時) (レス) id: e5a697c08e (このIDを非表示/違反報告)
りっちー(プロフ) - 夢主ちゃん可愛い〜!更新頑張って下さいね!! (2018年5月14日 20時) (携帯から) (レス) id: ee27b93d84 (このIDを非表示/違反報告)
あかりん(プロフ) - おぅふ…いいねー!この時が来るのを待ってましたー!友達もおすすめキてきまーす! (2017年8月26日 9時) (レス) id: d4b62537e4 (このIDを非表示/違反報告)
永遠抹茶 - はじめまして!私は英智先輩大好きなのでいつも楽しく読ませてもらっています!続きが凄く楽しみです!更新頑張ってください!! (2017年7月7日 22時) (レス) id: eaae209883 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:睦月 | 作成日時:2017年5月20日 0時

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