紫の臆病者(クロハside) ページ37
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「ヨクー!何処だー!」
先程まで一緒に行動していたヨクと
離れ離れになってしまった
原因はより一層濃くなった霞のせいだろう
クソッ、と盛大な舌打ちをしていると
ふと、ある石像が目に入った
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「ウロヴォリアス……」
暗黒バトラーの親玉、タツミの十二神皇
駿太を滅多打ちにしたスピリットの石像を
クロハは思わずその黄色の瞳で睨んだ
すると__
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??「ヒッ!」
「!誰だ!」
短い悲鳴
それが聴こえた方向へ視線をやると
その場所には顔面蒼白の青年が立っていた
白と薄紫の肩上までの髪に
ギュウギュウと詰め込んだ様に見えるキャスケットを
被り英国風の格好をしている
怯えている青年の
目の下は隈が酷くて見るに絶えない
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シ「ぼ、僕はし、シレン
あのお願いだから殺さないでぇぇぇ!!」
「………は?
別にそんな気更々ねぇんだけど…;;」
シ「本当!?よ、良かったぁ〜……
睨まれたから殺されるって思ったよ……」
ヘナヘナと座り込むシレン
クロハはそれだけで
シレンの性格が解ってしまった
この青年、メイとは別タイプのビビりだ
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シ「あっ……僕、君達に謝らなくちゃいけないよね…」
「?謝るって何をだよ
俺、テメェとは初対面だぞ?」
そう言うとシレンは困った様な表情で
「そうじゃ無いんだ」と言って立ち上がり
キャスケットに手を掛けた
パサッ…そんな効果音が似合いそうな
キャスケットが取れると共に見た物に目を見開く
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「おまっ……」
シレンの頭にあったのは2本の大きくて短い角
その角をクロハは見た事がある
紛れもない、勇者の末裔と言うのに
邪神皇の復活を目論む男__タツミ
それと酷似していた
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シ「僕は昔、邪神皇を封印した勇者の一人、紫の勇者
君達の敵タツミ君のご先祖様にあたるのかな…?
ごめんね、僕の子孫が迷惑かけて
セキトの前じゃ言えないけど……
僕なんか生まれなかった方が良かったかなぁ……」
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キャスケットを口許に抑えて
シレンは悲しそうに申し訳なさそうに笑っていた
自虐的な事を言うその青年に
クロハは責めるに責められなかった
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青山桃子(プロフ) - 黒神白堊さん» そうですか(^^)頑張って下さい! (2016年10月27日 17時) (レス) id: 16649a039a (このIDを非表示/違反報告)
黒神白堊(プロフ) - 青山桃子さん» 此方こそ宜しくお願いします!ちょっと夢主同士のバトルを書いてみたくて……((彼方なら世界の法則だなんだ言う事が出来ますしね(笑)久し振りに彼方書くので口調変わらないようにしっくはっくしてますよ(苦笑 (2016年10月26日 21時) (レス) id: 9888af6ee6 (このIDを非表示/違反報告)
青山桃子(プロフ) - そしてまさか彼方ちゃんが出てくる何て驚きました!! (2016年10月26日 21時) (レス) id: 16649a039a (このIDを非表示/違反報告)
青山桃子(プロフ) - アプリでログインしました!改めてよろしくです(*^^*) (2016年10月26日 21時) (レス) id: 16649a039a (このIDを非表示/違反報告)
青山桃子 - 黒神白堊さん» ですね(*^_^*) (2016年10月23日 14時) (レス) id: 8c7214e800 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒神白堊 | 作成日時:2016年7月13日 18時