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78.最悪の目覚め ページ28






ピロロロロッ









朝。時刻は9時。

ホテルで待機の指示を受け、今日の予定は
何もないと言われたが為に、
携帯のアラームはセットせず、
寝たいように寝ていたA。

近くの携帯からしつこいほどに
うるさい音が部屋に鳴り響く。









「…ぅ……」









朝が弱いAは重い瞼を開けると、
いつになっても鳴り止まない携帯を
何とか布団から出ずに、手を伸ばして取った。

半分寝ているAはそのまま、
電話の相手が誰と確認する事もなく、
音を切る為にとりあえず応答ボタンをタップした。









「……もし、もし…」




「おっ、やっと出たね。おはよう。今起きた所かな?
僕からモーニングコールなんて、
それは最高の目覚めだったよね。僕ってば」









思わず切りたくなるその声に
再び画面を操作しようとした時、
まるで見ていたかのように慌てて五条に止められた。









「……先生、何の用なんですか」




「寝起きが悪いのは相変わらずだね。
毎朝僕が直々に起こしてあげても良いんだけど」




「……………」




「あー、待って待って。寝ないで」




「寝てないですけど」









眠いが為に早く電話を切りたいA。
その態度は電話からも伝わっており、
五条は改めて口を開いた。









「Aさ、彼と知り合いだったの?ほら、虎杖悠仁」









朧げな頭が一気にその言葉で覚醒。目が覚めた。
潜っていた布団から勢いよく起き上がれば、
何故か頭をベッドボードへぶつけてしまう。









「ぅぅ、い、た………」




「あれ?そんな驚く事?でも良かった。目が覚めたみたいだね」




「…さっきから起きてました」









電話越しにもぶつけた音が聞こえ、
五条の笑い声が聞こえる。
恥ずかしさで涙目になりつつ、
平常を装ってAは言葉の意味を尋ねる。









「……どうして、そう思ったんですか?」




「ん?いやね、彼 恵の事と一緒に
"白い猫"の事も聞くんだよ。
あの時助けてもらった、怪我してたけど
無事なのかってね」









猫の事は知ってるのにAの事は知らない。
その矛盾は五条にもすぐにわかり、
猫の姿のまま彼と会ったことがあるのかと、
彼のただの興味のせいで聞かれているらしい。
それが気になる所であり、
虎杖に彼女の正体は明かしていないのだが。









「……先生も見てたはずですよ。前に初めて
五条先生が私の前に来た時、私逃げましたよね?
その時車に轢かれそうになって、
助けてくれたのがその虎杖くんです」

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結祈華(プロフ) - カノンさん» 好きと仰って下さりありがとうございます!嬉しすぎました!これからも頑張らせて頂きます。 (2023年1月27日 23時) (レス) id: 074ff9457b (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - いえ!修正ありがとうございます!とっても好きなのでこれからも頑張ってください! (2023年1月27日 17時) (レス) @page31 id: 3fc6711829 (このIDを非表示/違反報告)
結祈華(プロフ) - カノンさん» カノン様。そうですね…間違えておりました。9ページの方を訂正させて頂きます。コメント及びご指摘頂きましてありがとうございました。 (2023年1月27日 11時) (レス) id: 074ff9457b (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - コメント失礼します。アニメ第1話部分で亡くなったのは、おそらく虎杖悠仁の祖父だと思うのですが… (2023年1月27日 11時) (レス) @page30 id: 3fc6711829 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結祈華 | 作成日時:2022年12月31日 20時

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