白鳥沢のレギュラーに選ばれたのは苦労人イケメンでした (ページ8)

今日:3 hit、昨日:44 hit、合計:64,341 hit

7 ページ8

天｢じゃあはじめるヨ～｣

天童さんがボールを投げて白布さんがトスをあげる

向かい側では牛島さんがスパイクのために助走を取ろうとしていた

(くそ、まだ助走もしてねーのになんだよこの威圧感…！)

俺が打つと言わんばかりの目力がビシビシと伝わってくる

(目力の度合い超えてんだよなぁ)

牛島さんのスパイクのステップに合わせてブロックの立ち位置を決め、タイミングを図る

(牛島さんはサウスポー、少し右側に寄っとかないと内側抜かれる…！)

ブロックは立ち位置が少しでもずれると吹っ飛ばされかねないため、この細かな微調整が大切だ

ﾄﾞﾄﾞﾝ！と助走の踏み切りに合わせて足の裏で地面を押し、顎を引いて真上に跳ぶ

ﾌﾞﾝ、と風を切る音と共に放たれたスパイクはちゃんと俺の手のひらに収まった

が、

ﾊﾞｧﾝ！！！

『＿＿＿ッ！！！』

真正面から吹っ飛ばされ、ボールは大きく弾かれて隣コートのギャラリーまで吹っ飛んだ

そのまま空中で体制を立て直すことが出来ず、思いっきり尻もちをつく

『いっ…！』

｢すまん、大丈夫か｣

牛島さんがネットをくぐって起こしてくれたが、俺の心中は

(俺ダサ！！！くそカッコ悪！！！！！)

と穏やかではなかった

大の男がスパイクで吹っ飛ばされて挙句の果てには尻もち

かっこ悪いと思わざるを得ないだろこんなの！！！！！！