【銀魂】あまのじゃく隊長【沖田総悟】

＃96　なんやかんやで――･･･ ページ46

あの親子を見てからというもの

外に出れば、私の目は自然と親子を追うようになった





楽しそうな家族を見ては、その度悲しくなる


見なけりゃいいなんてわかってるけども






嫌でも、視界に入ってくるから･･･









　









　







　







　
＿＿＿＿『A』









　









　







　







　
私を呼ぶ、お母さんとお父さんの声が




聞こえてくる









「･･･」









気がつけば、泣いている...









　








「お父、さ･･･、お母さん･･ッ」





たった一つのきっかけだけで



こんなに記憶が蘇ってくるとは･･･ね








　









　





今まで、何度も見てきたはずなのに




なんで今更･･･









　









　




「なに泣いてんでェ、らしくねーな」



「･･･るっさい
　女の子が泣いてたら、そっとしておくもんだよ」









　



そういって突き放しておきながらも、誰かにすがりたくて




寂しくて、淋しくて･･･たまらない








　






「ったく･･･お前がそんなタマかよ」






隊長はそう言いながらも



私を、優しく包んでくれた







暖かい･･･









　





「るっさぃなぁ･･･ッ」








　









涙が溢れてきた



どうしよ

止まんないよ･･･








　






「泣くなっての」



「ほっといて･･･っ」








止めようにも、止められないのが事実で




結局、隊長は


私が泣き止むまで






ずっとずっと


抱きしめていてくれた









　




なんやかんやで、やっぱ優しいよね


隊長って･･･





　









･･･大好きだよ。

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