第十四話 ページ16
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それから数日。
僕は休日で、探偵社に一日中働くことになった。
「はじめまして中島敦です。」
『…どうも…三日月鈴です』
「彼も入社したばかりだから同期って形になるかな。私は先輩なのだから敬意を払うんだよ鈴」
『何で自分で言うの?』
僕の教育係はまたもや太宰になったらしい。
敦くんは見る限りすごく常識人っぽいが…
「あー!そこの新人くん。ちょっとそこのラムネ取ってくれる?」
『え…いや、自分で取ったらいいのでは?僕より近いし』
「僕の言うことが聞けないの?」
あからさまに探偵が着るような服装の…先輩?がこっちに圧をかける
何でこんなに偉そうなんだろうか。
「鈴、乱歩さんには逆らってはいけないんだよ。さ、行ってきて」
『…はぁ?』
ラムネをジッと待っている彼_____江戸川乱歩の背中にラムネを持って声をかけた
気づこうともせずに駄菓子を頬張っている
『えーっと…乱歩…先輩?すみません。ラムネです』
「はーいご苦労ねー。来るなら早くきてよ。喉カラカラになっちゃったでしょ?」
『…そうですか…すみません』
なんとも猫のような気楽な返事と子供のような態度
この人…そんなにすごい人なのか…?
「おーい鈴くん。次はこっち来てー」
『…あ、うん』
淳くんに呼ばれて、乱歩先輩を後にした。
なぜ彼を敬っているのかがわからない
*
『…三日月鈴です。よろしくお願いします』
「よろしくね鈴くん。ボクは谷崎 探偵社では手代をしてます。」
「よろしくお願いしますわ!鈴さん」
「こっちは妹のナオミ」
『はい…?』
制服姿のナオミという女性がべったりと谷崎さんにくっつく
見た目とか全く似ていないのだが
『仲がいいんですね…』
「その二人には深入りせんほうがいいぞ。鈴」
『あ、メガネ先輩』
「俺は国木田独歩だ!メガネ先輩と呼ぶな」
『国木田先輩』
「それでいい」とメガネのブリッジをあげる
真面目で堅実そうな人間なのは明らかだろう
「ところでお前と太宰はどうゆう関係なのだ。」
「え?聞いちゃうのかい?」
「まぁ、入社試験の時に聞いていたが…兄弟なのか?」
『…え…いや』
と、僕が否定をしようとするとすかさず太宰が割って入ってきた
なんだよ…ただでさえ体も大きくて邪魔なのに
「彼と私は義兄弟みたいなものだよ。確か…彼が8歳の頃からだね」
「それにしては仲が悪いな」
『はい、この人嫌いです』
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みき - とっても面白いです!更新頑張って下さい! (2019年6月16日 8時) (レス) id: 8d56403f64 (このIDを非表示/違反報告)
☆のん☆(プロフ) - 11話、淳じゃなくて「敦」です。キャラクターについての誤字はもっと気をつけたほうがいいと思います。 (2019年5月21日 15時) (レス) id: b41524b4b3 (このIDを非表示/違反報告)
十夜 - クドい様ですが、敦が淳になってます。 (2019年5月6日 21時) (レス) id: c029fe2fa8 (このIDを非表示/違反報告)
ルーカス - 続きめちゃめちゃ楽しみにしてます! (2019年5月1日 21時) (レス) id: 9beb8a0104 (このIDを非表示/違反報告)
なっつ(プロフ) - 中島敦が中島淳になってますよー!更新応援しています! (2019年4月26日 21時) (レス) id: 956baee6af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水餅 | 作成日時:2019年4月20日 12時