キセキとラノベ 308 ページ8
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「…棚倉お前、今自分が何言ってるか分かってんのか?」
「………分かって」
「分かってねーよ!!」
「…何ですか、分かってますよ。まるで、テツヤさんを選べないから和成さんを選んだんだろうと問い詰めたいんでしょう?どうぞ問い詰めるなりなんなりして下さいよ」
「じゃー、お言葉に甘えて問い詰めさせてもらうわ」
第三者の声が飛び込んできて、彼女はその声に驚いた。
「今の、どーゆー意味か。説明してよ、Aちゃん」
そこにいたのは、切なげに笑った高尾だった。
「高尾…なんで」
「和成さん、」
「説明してよ、ねえ」
驚きを一瞬見せた彼女は、すぐにいつも通りのポーカーフェイスを装って。
高尾に向き直ると、言った。
「信じてくださいとは言いません。信じてもらえるとも思ってません。私が嫌いになったなら、一切私に関わって頂かなくても結構です。…ただ、あの時の全てに、偽りはなかったとだけ、信じて欲しいです」
「代わりなんかじゃない。和成さんを好きになったから好きと言いました。…例え、好きになった理由がどうであれ。私が選び、一緒にいたいと思ったのは和成さんだと言うこと。忘れないで下さいね」
彼女はだいたいそんな内容の事を言って、走り去ろうとする。
「あ、おい棚倉、もう集合…」
「飲み物。忘れたので買ってきます。先に行って伝えてください」
「はあ!?…んだよ、黒子と同じ理由とか」
そうボヤきながら、火神は面倒くさそうに頭をかくと、歩き出す。
「あ、待ってよ火神!…あのさ、もしまた何かAちゃんが言ってたら教えてくんね?」
「直接聞けよ!メンドクセーのは嫌いなんだよ」
そのまま足を止めずに行くが、高尾も普通にそれに付いてきて「なーなー、火神ー」と言い続けていた。
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西谷彩香(プロフ) - 如月レンさん» お久しぶりです!花宮と夢主の関係性、また、夢主の知らない所で繋がる、影と妹。姉妹関係と、恋人関係…随分と厄介なことに自分から頭を突っ込み始めました夢主。…何はともあれ、今後も頑張ります!友達申請に関しては大歓迎です、いつでもどうぞ! (2016年11月20日 22時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)
如月レン(プロフ) - 西谷彩香さん» お久しぶりです。ログインしました。 成る程、花宮と夢主は、そういう関係だったんですね。少しずつ、妹ちゃんと仲良くなるのに感動します。(笑)これからの展開が楽しみです。更新、頑張って下さい。 後、友達申請をしても宜しいですか? (2016年11月20日 22時) (レス) id: 84fcaaee34 (このIDを非表示/違反報告)
西谷彩香(プロフ) - 如月レンさん» 毎度コメントありがとうございます。今回「11」でのキーパーソンは妹の神奈と花宮になると思います。先が見えなくなってきていますが、着実に前に進んでいます。どうぞ最後までお付き合いよろしくお願いします。 (2016年10月5日 18時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)
如月レン - 西谷彩香さん» お久しぶりです。花宮の夢主が全てというような言葉が気になります。段々と展開の読めないストーリーなってきて、読むのが楽しみです。更新、頑張って下さい。 (2016年10月5日 17時) (レス) id: 84fcaaee34 (このIDを非表示/違反報告)
西谷彩香(プロフ) - 如月レンさん» 毎度コメントありがとうございます!そうですね、アメリカンジョークで無理矢理通した感は否めませんが(笑)そうですね、ここで答えを出す事で、この先を更に誰も予想できない方向へ持っていきたかったので、こうなりました。今後の展開にこうご期待ください! (2016年8月19日 18時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:西谷彩香 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kunimi251/
作成日時:2016年8月1日 15時