ラノベ好き少女の憂鬱 8

キセキとラノベ 231 ページ21

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それから、日向と桜井の3Pの撃ち合いになった。
日向は不可侵のシュート(バリアジャンパー)を外すことなく決めていて、桜井は桜井でクイックリリースで返していた。

どちらも落ちることなく、両者一歩も引かない。
それを見ながら、黄瀬の、文字通り3Pの撃ち合いっスね、と言う言葉に対して、森山と笠松は答える。



「だがここで なまじ中を使って攻めるのは逆効果だ。逃げたと同義だし、その引け目は後々響いてくる」


「褒められた戦法じゃねぇが、誠凛(挑戦者)としても桐皇(王者)としても引いたら負けだ。そしてそれは両者ともわかってる。意地は張り通してこそ意地だ」





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第一クォーター残り5秒。
桜井が決め、三点差。そのまま第一クォーターは桐皇リードでいくかと思いきや、



「いいえ、まだです」



その言葉と共に、黒子は消える(バニシング)ドライブで相手を抜く。
そして、ムキになって前に出てきた若松をかわす…ことはなく、そのボールは後ろへ。

日向の手に渡ったボールは、そのままシュート。
桜井も間に合わず、ブザービーターで同点に追いついたのだった。

しかし、桐皇の方は焦る様子もない。特に、今吉はそうだった。

黒子の、消える(バニシング)ドライブのタネが桃井の言っていた通りだと確認でき、ニヤリと笑った。






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