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咲夜を見つけ、咲夜の協力を得ることができたその日の夜
土方は寝付けずに部屋の外で月を眺めていた
自分の元の世界はどうなっているのだろうか?
大丈夫なのだろうか?
なにも起こっていないだろうか?
新選組は保たれているのだろうか?
色んなことが頭をめぐって仕方がなかった
自分達が神牙に来てから2週間経とうとしている
戻れないのだろうか
戻れるのだろうか
この答えさえ今は見つかっていないのだ
『土方さん、?』
そんな土方に声をかけたのは姫だった
姫は寝付けませんか?と優しく声をかけ横に腰掛け月を見た
「早く寝ないと兄貴達に叱られちまうぞ」
『土方さんが秘密にしてくれれば大丈夫です』
姫は少しいたずらっ子のように微笑む
『…元の世界の事を?』
「まぁな」
『お力になれずでごめんなさい…、本当は私達の事情に異世界の関係の無い貴方達を巻き込んでしまってるのはすごく心苦しいんです…私も他のみんなも』
「…お前には姫巫女の力が宿ってるんだろう?」
『まぁ、一応って感じです…姫巫女の力を宿していると言っても姫巫女様には及ばない。姫巫女様が異世界から神牙へと貴方達を誘ったのにその力を宿している私が土方さん達の力になれないんじゃ元も子もないんですよね』
普段の姫からの姿では想像もできない程、姫は珍しく弱々しく見えた
もどかしく思っているのだろう
「確かに元の世界に戻れないと困るが…それでも今は方法がわからないんじゃ仕方ねぇと思ってる。それに対してお前のせいだとかお前に姫巫女の力があんのにだとか思ったりしてねぇよ」
だから、そんな気にするなと姫の頭を優しく撫でる
姫は頭を撫でられ安心したようにありがとうございますと呟いた
『怖い人だと思っていたけれど、本当はすごく優しいの分かってますから』
「…うるせぇ、子供は早く寝やがれ」
『子供だなんて、女性に対して失礼ですよ?』
姫は少し膨れながらも立ち上がる
『…でも、ほんとにそろそろ寝ないと兄様達に怒られますね。土方さん、兄様達には夜更かしした事秘密ですよ?』
指切りねと姫は土方の小指に自身の小指を絡ませ、指切りをすると姫はおやすみなさいと微笑みを残し、土方のそばを後にした
土方の気持ちも少し穏やかになったのか、絡められた小指を見つつ土方も眠りにつこうと部屋へと戻った
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桜夏幹(プロフ) - kumoさん» リプライありがとうございます!YouTubeとかで元のストーリとかも入ってて見返せるのでオススメです^^あとは、日常とか自分の周りとかも同じようにイメージすると楽しいです( ´艸`) (7月14日 10時) (レス) id: 3d710f5422 (このIDを非表示/違反報告)
kumo(プロフ) - 桜夏幹さん» コメントありがとうございます!そして、検索もありがとうございますTT頑張ります! (7月13日 3時) (レス) id: 5e86565bcf (このIDを非表示/違反報告)
桜夏幹(プロフ) - 懐かしく検索しててみてました!更新まだかなぁソンソワ (6月28日 16時) (レス) id: 3d710f5422 (このIDを非表示/違反報告)
kumo(プロフ) - 美咲さん» お話がなかなか思いうかばずで(・_・、)皆様に楽しんで頂けるように更新がんばりますので、まだまだよろしくお願いします<(`・^・´) (2019年6月25日 22時) (レス) id: 2c3ed9d676 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - まさかの更新停止… (2019年6月23日 11時) (レス) id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kumo | 作成日時:2018年11月13日 13時