[朔間零]ずっとまえから。[朔間凛月] (ページ28)

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「ほんと心配させないでよ…。それでバレンタインデーはどうだったの？どうせなんかあったんでしょ？」

優しい瞳で私をじっとみる。
…何も知らないくせに。

『…別れた。』

「えっ…？」

『別れたって言ってんじゃん！いーくんのせいだよバレンタインデーで言えって言ったから！もう離して！』

ｶﾞﾀｯ!!

いーくんを思わず勢いで倒してしまった。
驚いた顔をし固まっている。

私はなんてことをしてしまったんだろう。

『…ごめんなさい。わたし…』

顔を下に向けるとなぜかどんどん涙が溢れてきた。

しーんとした空気がこの教室を包む。

いーくんは怒こってしまったのか一向に動かず喋らない。

『本当にごめんなさい。いーくんのせいじゃないのに、いーくんはいつも、私の、こと考えてくれてるのに…もう出てくね。、本当にごめ』

「待ってよ…。」

いつの間にか彼は移動していて私を優しくだきしめてくれていた。

「よしよし。いい子いい子。なにがあったのかはなしてごらん？」

頭を優しくなでてくれる。あんなひどいことを言ったのに。怒ってもいいのに。

私はバレンタインデーの時におこった事を全ていーくんにはなした。

話終えると

ふーんといいため息をつくと

「…Aがどれだけ頑張ってたか俺は知ってるよ。どれだけ_______が好きだったかも」

「でも両方ともいけないところがあるの。わかるA？」

いーくんの胸に顔をうずめ首をふると

「自信だよ。それがなくなってるの。」

「両方ともそれがないの。愛されているのに気づいていないし自分に自信がない。」

「だからこんな結果になっちゃったんじゃないかな。」

いーくんは私の頭をリズムよくなでている。

《自信》

正直いって自分にはなかった気がする。________に愛されてるとおもってもほんとにそうなのかと疑ってしまっていた。

「でもまだ間に合うんじゃない？」

えっ？と思い顔を上げると泉は綺麗な笑みで

「昔Aは自信にあふれてた子だったよ。自信がないなら今作ればいい。あいつはまだ絶対Aのことが好きだよ。」

手をとめいーくんは私から離れた。

「これからどうするのかはあんた次第。頑張りなよねぇ。」

また俺のせいにされてもこまるしぃといいながらこの教室からでていった。

『自信。かぁ…』

私は広い教室の中で1人呟いた。

《自信って？》