静かな悪夢【BLEACH】 (ページ40)

今日:1 hit、昨日:53 hit、合計:309,989 hit

40 ページ40

-

広い広い瀞霊廷を歩いて分かった事がある

ここでは沢山の死神が暮らしている他にも貴族が住んでいたり
普通に街もあるし川も流れている

舜歩であればもっと色んな所を回れると思ったが
まだ明るいので目立った動きは控えていた

はぁ私の神气は六番隊の隊長副隊長、三番隊の隊長にはばれてるだろうし
舜歩は危険すぎる
その辺の死神捕まえて触って情報収集するか…
いやいや、いきなり知らん奴に触られながら会話とか無理だろ！！

とぼとぼと歩く姿に覇気はなく
手にした護廷十三隊の心得を元に
瀞霊廷をひたすら歩く

「お、吉良っこんな所で奇遇だな何やってんだよ」

「はい？」
「檜佐木さん…？」

しまった、返事をしてしまった
これは私じゃなかった
絶対に違う、何度も何度も
色んな人に聞かれたじゃないか

“吉良の親族なのか”と

----

檜佐木「へぇ、お前も吉良って言うのか
ややこしいから鈴って呼ぶぜ？
てか何でそのサングラスしてんだ？」

「あ、いや、これは…やちる様が着けろと…」

イヅル「僕も鈴君って呼ばせて貰うよ
同じの名字の人と始めて会ったな」

「俺もですよ吉良副隊長」

どうしてこうなった

いやいや、何を悠長にお茶を飲んでいるのだろうか

事の発端はこの顔に傷のある黒髪の男
名を檜佐木修平(ひさぎしゅうへい)と言う
この男が隣にいる
金髪に見るからに顔色の悪い男
吉良イヅルを飛び止めた所から始まる

何度も自己紹介をしていくにつれて
吉良の、名前が馴染み始めた頃
檜佐木が吉良を呼び止めようと声をかけ
くるみも名前に反応してしまったのだ
そのタイミングに2人の目線はくるみに集まり
不思議そうに見つめてくる

時にタイミング悪く
尸魂界に来てから一口も食べ物飲み物を口にしていなかったくるみの腹の虫が大きくなったのだ

それにはくるみ本人が一番驚いたが
檜佐木が気をきかせ食事処にくるみを案内した
顔色の悪い吉良も無理やり連れて来ると
自己紹介を済ませ冒頭に戻るのだ

檜佐木「緊急事態といっても飯は食わないとダメだぜ新人」

「いや、ごもっともなんですが、あはは」

尸魂界で使えるお金など持ち合わせていないくるみは
これからもどうやって生活すれば良いのかと焦る
早く黒崎達が来る事をとにかく祈るのみだった

檜佐木「それに吉良、テメーもなんて顔してんだ
そんなんじゃ旅禍を見つける前にお前がぶっ倒れるだろ」

吉良「ははっ、本当ですよね
それもこれも隊長の放浪ぐせのせいで…」