月のお姫様2【BLEACH】完

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二人は祭主に促され、以前弄月が祀られていた祭壇の前まで一歩ずつ進む

その後ろ姿を、その場にいる誰もが眩しい思いで見つめていた




平子「綺麗やでくるみ」

「真子こそ、凄く格好いいよ」


祭壇の前で向かい合う二人はどちらともなく笑みがこぼれる


「リング交換を」


「あ、そう言えば…指輪、」


既に左手の薬指にはめられている指輪を平子が外すと、リングピローへと置いた

そして、横に構えていた巫女が２つ並んだ指輪を運んできた



平子「今日からはお揃いやな」

「っ、ほんっとキザすぎ」

平子「喜んで貰えたならよかったわ」


お互いの左手の薬指に真新しい指輪をはめると
辺りから割れんばかりの拍手が送られた

そして、くるみの顔にかかるベールを平子があける


汝平子真子は、この女加藤くるみを妻とし
良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も
病める時も健やかなる時も
共に歩み、他の者に依らず
死が二人を分かつまで、愛を誓い
妻を想い、妻のみに添うことを
神聖なる婚姻の契約のもとに
誓いますか？


平子「誓います」


汝加藤くるみは、この男平子真子を夫とし
良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も
病める時も健やかなる時も、共に歩み
他の者に依らず、死が二人を分かつまで
愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを
神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか？



「誓います」



これで、あってるのかと少しだけ首を傾げる祭主にふっと笑みがこぼれる
現世式の結婚式等始めての事で戸惑う所もあるだろう

各言う二人も正式な結婚式などを心得ているわけでもない


ゆっくりと目を閉じるくるみの両肩を抱いてそっと距離を積める平子


平子「俺のお嫁さんになってくれて本当にありがとうな

これからずっと、何度生まれかわっても、側にずっといれなくてもくるみのと

愛してんで」


そう言ってそっと、触れるだけのキスを落とす



辺りからはヒューヒューと囃し立てる者、大声でおめでとうと叫ぶもの
涙で顔がぐしゃぐしゃになるもの達に視線を送る


距離が離れた平子に思い切り抱きつき
平子は両手でぎゅっと受け止めると、くるみをお姫様抱っこで抱えて
さっそうと参列者のもとへと歩きだした


二人の回りにはたくさんの花びらが舞い
キラキラと輝く二人に祝福の言葉が包んだ



「私だって心のそこから愛してるんだから！！」

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