16枚目 ページ17
〜まふまふside〜
「可哀相に」
トラックの運転手、運転中に病気で死んでたんだって」
「なんでAちゃんが･･･」
突然の死から数日後、桜花のお葬式が行われた。
桜花は人気者だったから、別れの挨拶をしようとたくさんの人が詰め掛けた。
「桜花･･････」
彼女の死に顔は息を飲むほどに美しかった。
「これ、掛けたら怒られるかな？」
そう言ってそらるさんが手にしたのは桜のネックレス。
今、僕とそらるさんの首には彼女から貰うはずだったネックレスが掛かっている。
「桜花のお母さんに聞いた方がいいんじゃないんですかね？」
「･･･それもそうだな」
彼女の母は探すまでもなく見つかった。
何たって、彼女とそっくりだったから。
「あら･･･貴方達がそらるくんとまふくんね」
「はい。でも、どうして･･･」
「あの子がいつも話していたのよ。ありがとう、Aと仲良くしてくれて」
微笑した姿は彼女にそっくりで、涙をこらえるのに必死だった。
「あの、このネックレス･･･Aさんに掛けてあげても良いですか？」
「ええ、是非お願いするわ。きっとあの子も喜ぶでしょうから」
「それと、お願いがあるんです」
桜花のお母さんは少し驚いたあと、「何？」と優しく微笑んだ。
「Aさんの部屋の、机の引き出しに入っているものを譲っていただきたいんです」
「･･････それは、あの子からの伝言かしら？」
「･･･はい。多分、入っているのは作詞したノートだと思います。･･･生前、彼女は音楽家になりたいと言っていました」
「そう･･･昔から音楽が好きだったものね･･････いいわ、貴方達にそれを譲る」
だから･･･と涙する彼女の母。
「Aの夢、叶えてあげてくれる？」
「「もちろんです」」
声を揃えて返事をすると「息がピッタリね」と少し笑って涙を拭った。
数日後、僕達は彼女の母からあるものを譲り受けた。
引き出しの中に入っていたのはやはり、作詞ノートだったようだ。
「ねぇ･･･あの子のことを貴方達はなんて呼んでいたか、教えてくれる？」
「･･･桜に花と書いて、桜花と呼んでいました」
「あら、素敵な名前」
数ヶ月前の「すっごく素敵です！！」と言って笑う彼女と被る。
やはり親子だ。
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京(プロフ) - 月夜さん» そう言っていただけて光栄です！最後まで読んで下さりありがとうございました！ (2018年7月19日 17時) (
レス) id: c0d6c077f3 (このIDを非表示/違反報告)
月夜(プロフ) - 最高でした、とても感動してつい涙してしまいました。とても良かったです (2018年7月19日 15時) (レス) id: 56b5102f12 (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - アオイさん» ありがとうございます！ (2018年7月2日 14時) (レス) id: c0d6c077f3 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 最高でした………めっちゃ感動しますね(´Д⊂ヽ (2018年7月2日 7時) (レス) id: 0836a54460 (このIDを非表示/違反報告)
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