第10話 ページ11
星宮いちごは強い
圧倒的に、あの神崎美月すら陰るほどに強い輝きを放っている
でも・・・、
太陽を直接見ることはできない
見れば瞳が焼けて光を失ってしまうから
星宮先輩からあおい先輩の瞳をそらすには、私を見てもらうには、
それに賭けるしかない
あおい「『キラキラな瞬間コンテスト』？」
A「面白いタイトルでしょう、でも歴史ある有名な賞なんですよ」
打ち合わせの後、帰りのバスの中で私は話を切り出した
アイドルではなく写真家としての活動の話だ
A「毎年応募してたんですけどカスりもしなくて・・・、でも今年こそは絶対に入賞したいと思ってるんです」
あおい「そうなんだ」
A「で、そのことであおい先輩にお願いがあるんです」
私は自分のカメラを取り出して、あおい先輩に向けた
A「私の中で今一番キラキラしているのは、あおい先輩なんです。私は今回の被写体に先輩のことを撮りたいと思ってます」
あおい「ええっ〜？フフッ、そう言われるとちょっと照れるかな」
A「だから今週いっぱい、あおい先輩に密着取材という形で同行させて欲しいんです」
そう、今のわたしにできること、
それは星宮先輩よりも近くに、あおい先輩のそばに居続けること
あおい「それ、本気？」
A「大マジです」
あおい「うーん、これは穏やかじゃないわね・・・、」
あおい先輩は真剣な表情になって、カバンからアイカツフォンを取り出した
画面を何度かタップすると、今度は私のアイカツフォンがポケットの中で震え始めた
あおい「私のスケジュールよ」
A「ありがとうございます」
私も取り出して確認する
なるほど、毎日朝から晩までスケジュールがぎっしりだ
自分のアイカツもこなしながらこれについていくのはまともな考えじゃない
でも、その無理を通すくらいじゃなくちゃトップアイドルには敵わない
私は自分のスケジュールとそれを注意深く見比べた
できる、私ならできる、だってこれはあおい先輩のためなんだから
A「・・・ここの打ち合わせ、こっちにずらせませんか？あとここの移動、10分ずらしてもらえれば私も一緒に行きますので、それから・・・、」
あおい「わーっ、わーっ、ちょ、ちょっと待って、ホントにやるの？」
A「だから、大マジです」
私はあおい先輩の手を取って握った
初めて自分から触れた、華奢で冷たい手
そしてその蒼い瞳を正面から見据えて・・・、
あおい先輩、私を見てください―――
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 14人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きらるり(プロフ) - こんにちは！コメントありがとうございます！ドキドキしていただけてとても光栄です！これからもドキドキなお話を書けるよう頑張ります♪ (2016年9月5日 6時) (
レス) id: f49683637b (このIDを非表示/違反報告)
小林ふうり@dr(プロフ) - 面白かったです。私はあおい推しなのでとてもドキドキして、良かったです。これからも、頑張ってくださいね！ (2016年9月3日 15時) (レス) id: d5d4dc728a (このIDを非表示/違反報告)
きらるり(プロフ) - 夏気味うどんさん» はじめまして！読んでくださってありがとうございます！そう言っていただけると本当に嬉しいです！書いてよかった・・・(´▽`) こちらこそコメントありがとうございました！！ (2016年8月18日 23時) (レス) id: f49683637b (このIDを非表示/違反報告)
夏気味うどん(プロフ) - わーーー！！こういうお話待ってました！！素晴らしい小説ありがとうございますっ！！！ (2016年8月18日 23時) (レス) id: 90d1ded8fc (このIDを非表示/違反報告)
きらるり(プロフ) - 唯さん» 唯さんいつも一番乗りありがとうございます！更新頑張ります！ドロシーのお話も半分くらい下書きできてるのでもうちょっと待っててください( ;￣ω￣)ゞ (2016年8月4日 22時) (レス) id: f49683637b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きらるり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/krrr_homepage/
作成日時：2016年8月3日 23時
