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四十三話 ページ45













「本当、すみません!」

「いえ、もう大丈夫ですから」










事情を話してから、納得してもらうまでに10分を要したわけで…。
“本当にですか?”“はい、ちゃんとこの世に存在してます”という趣旨の会話をずっとしていたわけで…。
途中、いったい何の会話をしているのだろうと思いながらも、まぁ、とりあえず納得してもらえたようで…。











「わざわざ、声をかけてくださったのに
本当、すみません。大変失礼しました」

「大丈夫ですよ。気にしてませんから」


そういうと少し、安心したように笑う彼女。


「で、どうしたんですか?キョロキョロしてて」


本題を切り出してくれたのは、Aで…。


「あ…、そうなんですよ
ちょっと、迷子になってしまって…」


聞くところによると、駅に向かっていたらしく
僕の推測通り、京都から来ていたそうで…。
しかも同い年でした。
駅の方角を示すと“助かりました”と微笑みました。


「でも、どうしてまた、東京に?」

「あぁ、昔、この辺に住んでいたんです
で、ここにいる友達が久しぶりに会おうっていったんで
学校が終わって明日から連休だから新幹線で来てみたんです
で、懐かしくて、ブラブラしてたら戻れなくなって…」

「だから、関西弁ではないんですね」

「はい、小学校6年生のときまでこの辺で生活してました」

「でも、3年前まで住んでいたのに道忘れたんですか?」

「…あの時は、いつも“彼”がいたから」

「え?」

「昔のことです」


僕が尋ねると彼女は、困ったように笑ったわけで…。
そして“お二人は、カップルさんですか?”逆にそう質問してきて…。










「カ、カ、カ、カップル!!!????」

「違うんですか?」


赤面してもはや呂律が回ってないAに首を傾げる彼女。











「幼馴染なんですよ」


と事情を話すと
“すみません。また失礼をしましたね”
と謝ってから彼女は



「幽霊の人に駅の道を
もう一度確認したいんで
一瞬借りてもいいですか?」



小さく僕を手招きしました。

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設定タグ:黒子のバスケ , 黒子テツヤ , 帝光中   
作品ジャンル:恋愛
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うちわ(プロフ) - 桜さん» さてさて、いつでしょう?続編できたので、そちらもどうぞ!更新がんばりますね!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 桜さん» さてさて、いつでしょう?続編できたので、そちらもどうぞ!更新がんばりますね!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - りゃいむさん» 返信めっちゃ遅れてすみません><お久しぶりです!!はい、頑張りましょう!!ありがとうございます!がんばります!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - サラ男。さん» 黄瀬君の扱いが酷いのは愛ゆえだよね←最近、うちわ、黄瀬くん好き! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 恋雪ゐねこさん» 返信遅れてごめん><それそれ!!っていうか三期始まったよね!!エンディングマジやばい// (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うちわ | 作成日時:2014年2月24日 18時

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