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十話 ページ12















「…ったく
お前のせいで話が進まねぇじゃねぇか」

「俺のせいッスか?」

「あぁ…」

「ちょ、最近俺の扱い酷くないッスか!!」

「…大丈夫です
もともとそんな感じです」

泣きまねをしている黄瀬くんに
そう告げて二人の話を遮りました。
目の前のAなんか
もう笑いをこらえるのがきつそうです。
ほぼほぼコントですね、これは。



「それで
青峰くんの頼みごとというのは?」



それにそろそろ本題に入らないと
次の授業が始まってしまいます。



「あ…そうだった
黄瀬のせいで忘れるとこだったじゃねぇか」

「黒子っち今のは結構来たッス…
っていうか、青峰っち、また俺のせいッスか?
俺、何も悪くないじゃないッスか?」

「黄瀬、お前やっぱ帰れ!
話が進まない!」

「…もう青峰っちなんて
知らないッス」



そういって
黄瀬くんが再び泣き真似をしていると
“あれ?きーちゃんとAちゃんに…テ、テツ君!!”
綺麗な澄んだ声が聞こえました。
その直後
“桃っち!”
黄瀬くんが復活
声のする方を向くと
“テツく〜ん!”
やはりそこにいたのは
バスケ部マネージャーで
青峰くんの幼馴染。
桃井さつきさん。



「みんなテツくんの席の前に
勢揃いしてどうしたの?」



そして
きょとんとしながら
近づいてきました。


「…あ!そうだった!
テツ!
国語の教科書持ってないか?
二限でいるんだよ」



本題だ!とばかりに尋ねてくる青峰君。



「青峰くんも忘れ物ですか?
そういえば、Aと青峰くんは
同じクラスでしたね」



「え…まさか…
Aがここにいるのって…」



けれど、僕の教科書はすでに…。



「ご名答!
考えることは同じだね!」



Aはどこか誇らしげに
僕が貸した教科書を
青峰君の目の前でひらひらさせました。



「何!?先越された!!」



そういって青峰くんは
Aから視線を桃井さんに移しました。



「おい、さつき、貸せ!
お前、国語一限だったんだろ?
じゃあ、もう今日いらねぇだろ?」

「貸しても意味ないでしょ?」

「なんでだよ?」

「青峰君に貸しても
どうせ寝るでしょ?」

「なんでわかるんだよ?」

「私を誰だと思ってんの?」



今度は目の前で
幼馴染同士の遠慮のないケンカが繰り広げられる。
そんな二人の間に割り込めるはずもなく…。



「俺ら空気ッスね…」

「そうですね…」

「うん、空気だね」



その二人のケンカは
授業が始まるチャイムが鳴るまで続きました。

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設定タグ:黒子のバスケ , 黒子テツヤ , 帝光中   
作品ジャンル:恋愛
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うちわ(プロフ) - 桜さん» さてさて、いつでしょう?続編できたので、そちらもどうぞ!更新がんばりますね!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 桜さん» さてさて、いつでしょう?続編できたので、そちらもどうぞ!更新がんばりますね!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - りゃいむさん» 返信めっちゃ遅れてすみません><お久しぶりです!!はい、頑張りましょう!!ありがとうございます!がんばります!! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - サラ男。さん» 黄瀬君の扱いが酷いのは愛ゆえだよね←最近、うちわ、黄瀬くん好き! (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 恋雪ゐねこさん» 返信遅れてごめん><それそれ!!っていうか三期始まったよね!!エンディングマジやばい// (2015年2月16日 17時) (レス) id: 678928963e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うちわ | 作成日時:2014年2月24日 18時

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