2「やっと捕まえた。」 ページ3
神様は意地悪だ。
2「やっと捕まえた。」
『な、なな、なんで宮地先輩がここに?』
「いや、こっちが聞きてえから。」
今目の前にいる人は、私の高校の先輩。
宮地清志さんだ。
大学は違うところに行ったから、まさに6年ぶりの再会。
そう。感動の。再会。
宮「ってか、お前全然変わってねえな。」
『!?・・・そ、そうですか?』
宮「ああ、相変わらずちっこいし。どんくさそう。」
『・・・す、すみません。(・・・ううっ)』
・・・・私は嘘をつきました。
感動の再会なんかじゃないんです。
宮地さんは、私の1番苦手な先輩。
再会なんて、これっぽっちも望んでない。
だって怖いし、睨んでくるし、暴言を吐くし・・・
ああ、一瞬でこの会社を辞めたくなってしまった。
宮「お前、大学は?」
『と、都内の大学を卒業しました・・・』
宮「ふーん。」
帰りたい。
本当に本気で切実に。
帰りたい・・・。
宮「ああ、そうだ。」
『・・・?』
宮「彼氏とは?まだ続いてんの?」
『・・・え、っと』
_____________お前じゃなくても良いんだよ。
__________もう、飽きたし。
『・・・・わ、別れました。』
宮「・・・・・。」
はあ、今日の私の占いは何位だったんだろう。
今すぐ緑間君に電話して聞きたい。
いや、声を聴いたら泣いてしまうからやめておこう。
さっきから宮地先輩がピクリとも動かない。
もしかしてさすがに、
あ。ヤバいこと聞いてしまった。
とか思ってくれているのだろうか。
宮「・・・へえ(笑)」
ですよね。
笑いますよね。
宮地先輩はそんな人ですよね。
宮「別れたんだ。じゃあ、」
『え、ちょ!?』
(グイッ)
羞恥で下を向いていた私の腕を、宮地先輩はいきなり引っ張った。
一瞬のことで、頭が追い付かない。
目の前は真っ暗。
腰はがっちりホールドされている。
あれ、これは・・・一体?
宮「じゃあ今は、こうやって抱き寄せても文句言うやつはいねえんだな?」
『・・・え、ちょ、みや』
宮「うるせえ。」
『(ひっ)っっっっっっ』
自分が抱きしめられているという状況を理解するのには
時間がかかった。
『は、離してください!!』
恐い逃げたい帰りたい恐い無理助けて。
宮「暴れんなよ。」
耳元で囁かれてビクッとなる。
宮「やっと捕まえた。○○。」
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小夜(プロフ) - 姉さん» ありがとうございます!頑張ります!!(;_;) (2016年1月22日 1時) (レス) id: fa2c4eef6f (このIDを非表示/違反報告)
姉 - 頑張ってください!応援してます! (2016年1月18日 19時) (レス) id: 6847b52a8f (このIDを非表示/違反報告)
小夜(プロフ) - 羅虎さん» ありがとうございます!最近忙しくて中々更新出来ませんが、頑張ります( ;∀;) (2015年12月25日 18時) (レス) id: fa2c4eef6f (このIDを非表示/違反報告)
羅虎(プロフ) - こんばんは!宮地さん大好きなのでこれからも更新待ってます!! (2015年12月25日 0時) (レス) id: 1c137cc79e (このIDを非表示/違反報告)
小夜(プロフ) - ユキさん» わー!!ホントだ!教えて下さってありがとうございます! (2015年10月25日 17時) (レス) id: 4d8dfad001 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小夜 | 作成日時:2015年7月1日 18時